「珍稀車図鑑」とは……カーカスタムのプロ・鹿田能規さんが、「珍稀車」を求め、各地に出かける本企画。今回は、引き続き「大阪オートメッセ」をレポート。難波魂が込められたド派手な車がまだまだ登場するゾ!
【写真7点】「大阪オートメッセを車のプロがレポ【後編】」の詳細を写真でチェック 案内人はこの方!
鹿田能規さん●関西と関東に拠点を構えるエスアンドカンパニー。スーパーカーからノスタルジックカーまでクルマ作りの第一人者として全国にその名を馳せる。www.s-company.jp
悪そうにする、のも関西独特の文化かも!?
ども。珍稀車ハンターの鹿田です。今回は大阪オートメッセで見つけた珍稀車の後編です。
前編で「関西では暴走族を卒業したら、次はシビック」という文化を紹介しましたが、関西人はやたらハイエースに乗ってる人が多いです。めちゃくちゃハイエース文化です。もちろん普通に乗るのではなく、やっぱり改造します。特に大阪の南のほう。
荷物をたくさん積んで移動する、という本来の目的を忘れていそうなハイエースです。
まず、ホイールは絶対変えます。それで飽き足らなくなるとエアロを付けたり、ボンネットをバットフェイス(目つきが鋭く見える)にしたり、シャコタン、ボディカラーのチェンジ、オーバーフェンダー……まあとにかく、いろんなことやり始めるんです。
見てください、この2台。ベッタベタです。こんだけ落としちゃったら、ハイエースなのにコンビニに入れません。もう独特、これも関西独特の文化です。
内装も真っ赤に染められた560SEC。グリルにはスリーポインテッドではなくケーニッヒ・スペシャルを示す「KS」エンブレムが鎮座しています。
さらに、ケーニッヒ(ドイツの有名チューニングブランド)が関西では再び流行ってるんです。この(メルセデス・ベンツ)560SECなんて、グリルからオシリまで、全部真っ赤。全部塗り直してます。
すごい悪そうですよね。ケーニッヒが流行ったのは80年代〜90年代でしょ? 当時は悪そうやったけど、令和の今見たら可愛い、とかあるじゃないですか! ただ、そうじゃなくて、やっぱ悪そうなんです。もう一回振り返って見ても、何十年経っても悪そうなスタイルを作ったケーニッヒは凄いとあらためて思います(笑)。
でも、だからいいんやと思うんです。分かりやすく悪そうな車。こちらの(ロールスロイス)カリナンも悪そうでしょ?
WALD(ヴァルド)さんのロールスロイス・カリナン。オールブラックコーデがとても似合ってます。
全部真っ黒にして、車高を落として、オーバーフェンダーを付けて、エアロも付けて。普通のカリナンでも結構な威圧感があるのに、ここまで悪そうにする。
カリナンのように、悪そうなやつは、さらに悪そうにするのがいいんじゃないかと、最近ちょっと思ったりします。特に関西は、そういうのがやっぱり上手いと思います。
関西ではプリウスまで悪そうです。ハイブリッドだから燃費が良くて、地球環境に優しいっていう車にね、どうしてこんなに大きなタイヤを履かせて、ベッタンベタンにするのか。これじゃあ燃費が悪くなるから、プリウスじゃなくてもいいんじゃないかと思うんですけど。でも、プリウスをこうするからいいんでしょうね。
低く落とされたマットゴールドのボディにハの字のタイヤが収められています。
やっぱり、不良ってね、人と同じが嫌なんですよ。やったらダメだよっていうことをやるのが不良なんです。学生服なんかも、普通の学生服じゃ気に入らないから長くしたり、短くしたり。ズボンも太くしたり。それと一緒なんですよね(笑)。
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