
NEWSのメンバーとして活動する一方、防災士としての一面も持つ小山慶一郎さん。東日本大震災の取材をきっかけに、これまで100回以上被災地を訪れてきた。現地の人とは、一度や二度の訪問では決して生まれない関係性を育んでいる。
震災から15年。人と向き合い続けてきた小山さんは、今何を思うのか。
【写真7点】「被災地を100回訪問、車も2台を寄付。NEWS・小山慶一郎が『50歳になっても通う』と語る理由」の詳細を写真でチェック「伝える」重さを知った日から、被災地を100回訪問
小山さんが被災地支援や防災活動を続けてきた原点は、キャスターとして初めて震災の現場に立った2011年の春にある。被害の爪痕がそのまま残る現場に立った瞬間、言葉を失ったという。
「キャスターを始めてすぐに東日本大震災が起きました。2011年3月の終わり頃から被災地に入らせていただいて、現実を伝えることの難しさを初めて痛感しました。何を言えばいいのか分からなくて足が震えたのを、今でも覚えています」。
当時はライフラインも途絶えた状況だった。小山さんは長時間歩いて現場に入り、懸命にリポートを続けた。土砂が流れ込み、機械や商品が埋まってしまった缶詰工場では、従業員とともに泥まみれになった缶詰を一つひとつ拾い上げ、泥を拭う作業も手伝ったという。
被災地では、震災うつに苦しむ人の姿も少なくなかった。過酷な現実を目の当たりにするなかで、小山さん自身も心が限界に近づく瞬間があった。

「正直、気持ちが引きずられてしまいそうになりました……。身体は大丈夫なのに、心がダウン寸前だったんですよね」。
それでも、小山さんは取材を続けた。キャスターとして現地に通うなかで、ある思いが芽生えていったという。
「『被災地に行きました』という一度きりの関わりで終わってしまうことに、どうしても違和感があったんです。だからテレビ局にも『もう復興した、と現地の方が思えるところまで追い続けたい』とお願いして、関わり続けてきました」。
その言葉に責任を持ち、2026年3月時点で小山さんが被災地を訪れた回数は100回を超える。
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