連載「The BLUEKEEPERS project」とは……東京から車で約90分。豊かな森と清らかな水に恵まれた千葉県・大多喜町に、植物と暮らしの関係をあらためて見つめ直す新しい場所が誕生した。「大多喜有用植物苑」。日本やアジアの有用植物をテーマにした複合施設だ。
ユニバーサル園芸社グループが運営を担い、約6000㎡の敷地を持つ既存施設「大多喜ハーブガーデン」をリニューアル。植物の恵みを見るだけでなく、味わい、学び、持ち帰る体験ができる場所となっている。
【写真17点】「千葉・大多喜に誕生した“植物と暮らす庭”」の詳細を写真でチェック植物と人の関係を“体験”で知る場
同プロジェクトが掲げたテーマは、「暮らしに息づく日本とアジアの有用植物を探求する庭」。古来より、薬草やハーブとして私たちの生活を支えてきた植物の知恵を現代のライフスタイルへとつなぎ直し、食や文化、空間体験を通じて植物の価値を再発見することを目指している。

森田紗都姫(ガーデンデザイナー/グリーンプランナー)さんの主宰のYOENをはじめ、植物分野にとどまらず、建築、食、プロダクト、農業、染織など多様な領域のクリエイターが参加。植物のある暮らしを現代の生活に寄り添うかたちで再編集し、人と自然の新しい関係を提案する“みんなの庭”を目指している。
施設は大きくいくつかのエリアで構成され、中心となるのはアジアの観葉植物を中心とした温室型の庭「ガーデンリビング」。植物に囲まれながら滞在できる空間で、屋外には日本の四季を感じられる「アウトドアリビング」や公園・畑のエリアも広がる。

温室内には、沖縄や東南アジアの植物約300種が植えられている。
温室内には写真の「地中リビング」「高床リビング」「軒下リビング」「縁側リビング」の4つエリアが設けられている。季節の移ろいに応じて変わる草木の姿も楽しみだ。


温室内にはレストランとカフェも併設。カレーやパンケーキなどの身近な料理に有用植物を取り入れ、“植物とともにある食”を体験できる場になるという。メニュー監修を務めるのは元Marutaの料理人、石松一樹氏。さらにRaw Sugar Roastの小田政志氏が全体ディレクションを担当する。


店内の大きなテーブルは、インドネシアで組まれた竹に日本で土と石灰の左官仕上げを施したもの。椅子はラタン製と、細部にまで環境を意識した作りとなっている。
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