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「日本版スフィア基準」で“避難所ガチャ”を解決する

2024年能登半島地震テント村

2024年能登半島地震で設営したテント村


先進国でありながら、数カ月も寒さに虐げられるのが果たして避難所のあり方として正しいのか。前述のとおり、災害時における日本の避難所のクオリティの低さは、以前から指摘されている問題だ。
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「首長(市長や町長)が積極的かどうかで、避難所の環境にものすごい差が出るんです。これを『避難所ガチャ』と呼ぶ人がいますが、本来あってはならない言葉です。支援の質が運任せというのは、どう考えてもおかしい。本来は『スフィア基準』という、国際的なルールに基づいた運営がなされるべきなんです」。

スフィア基準とは、避難所における居住スペースやトイレの数、水、食事などといった生活の質に関する最低基準を定めた国際的なルールのことだ。野口さんはこれまで、『日本版スフィア基準』を法律で義務化すべきだと提言し続けてきた。
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「各自治体の体力に任せるのではなく、法律で『最低限これだけの物資は保証しなければならない』と、義務付けるべきなのです。そもそも日本では、避難所の運営を自治体の職員が担っている点に限界があります。彼ら自身も被災者であるにもかかわらず、役所で雑魚寝しながら懸命に働いている。これはかなり酷な話です」。
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