身体を整える料理は、戦いの思想ともマッチ
善さんの生き方や料理に触れた中谷さんは、自らに通ずるものを見出したという。
「強いこだわりを持っている方だと思います。それがそのまま“オリジナル”になっているというか。ボクシングも同じで、自分が突き詰めているものが表現になる。見ていて美しいなと感じます」。

善さんは現在のオムライスを考案するまで、1年半にわたって試行錯誤を繰り返した。
「5年前、コロナ禍ですね。当時は“SNSで映える料理”が主流。でも、僕は外見はシンプルにしたかった。ただ味まで単調にはしたくないので、ソースを卵の中に入れる形になりました」。





「オムライスは自分の状態の指標でもあるんです。食は身体だけじゃなくて、状態も作る。だから、本当の意味で身体を作る料理をやりたい。僕はこだわる理由が欲しいんです。飲食には“勝負の場”があまりない。もし中谷さんがこの料理で勝つなら、それが僕にとって一番のモチベーションになります」。



黄金色に艶めくオムライス。脇にはマッシュポテトとキャロットラペ、そして仕上げの竹炭塩。この塩は、中谷さんのジム(相模原)近くで革職人を営む友人が手掛けたものだという。
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