ホワイト、ブラック、そしてフレア。広がり続けるデニムの選択肢
新井さんのリーバイス愛は、定番のインディゴだけに留まらない。


「イタリア人は白パンを本当によく穿くんです。ネイビージャケットに白の501。その格好良さに憧れて、20代の頃からホワイトジーンズも愛用しています。汚れを気にせずガシガシ穿くのが僕の流儀です」。


一方で、かつては苦手意識があったのがブラックデニムだ。
「イタリアでは黒を穿く人は少なく、僕もフォーマル以外のイメージが持てませんでした。でも、デニムならフェードしてグレーへと変わる過程を楽しめる。30代になってから、ようやくブラックデニムの魅力に気づきました」。
新井さんがブラックデニムの中でも「まさに理想の色落ち」と絶賛するのが、この日穿いていたグラフペーパーのワイドストレートだ。「新品でもフェード感が味わえ、かつ太さもある。程よいテーパードが入っているので綺麗に見えます。ブラックの501もここまでもっていきたいですね」。
さらに、最近では「フレアシルエット」の516もクローゼットに加わった。


「かつては鍛えすぎた脚のせいで細身のフレアは穿けませんでしたが、引退して脚が少し落ち着いた今、ようやく楽しめるようになりました。516は、有名な517よりもヒップ周りにゆとりがあり、膝下の広がりが緩やか。ブーツとの相性が抜群で、脚を長く、こなれた雰囲気に見せてくれます」。

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サッカーという厳しい勝負の世界を駆け抜け、現在はアタッシュドプレスとして最先端のファッションに携わる新井さん。体型の変化や、その時々の価値観の移り変わりをすべて受け止めてくれたのが、リーバイスというブランドだった。
「アスリートにとって、太い脚は誇りであると同時に、ファッションを楽しむ上での壁になることもあります。でも、リーバイスのジーンズだけは、いつもその体型を優しく包み込んでくれました」。
イタリアの街角で、古い建物を大切に使い続ける人々に学んだ「物を大事にする精神」。新井さんが選ぶユーロリーバイスには、単なるファッションアイテムを超えた、一人の男の成長と情熱の記憶が刻まれている。