未知なる相棒「567」。直感で選ぶ、フレアの新たな解釈


517への愛が止まらない村上さんだが、最近、その牙城を脅かす存在が現れた。それが、2024年に登場したニューモデル「567」だ。
「実は、モデルの背景や詳細を全く知らずに買ったんです。ビオトープで別注していた『ステイルーズ』シリーズの流れにある、少し太めのフレア。穿いた瞬間のフィーリングだけで、『あ、これだ』と思いました。僕はバイヤーという職業柄、知識を詰め込みがちですが、私服に関しては直感を大事にしたいと考えています」。

同じ「フレア」でも、517と567では着こなしのポイントが全く異なるという。
コート=ワイルド ライフ テーラー ニット=バトナー フォー ワイルド ライフ テーラー パンツ=リーバイス シューズ=ニードルズ

「517を穿くときは、全身を同系色でストイックにまとめることが多いですね。例えば、シャンブレーシャツにジャケットを羽織るようなスタイル。デニム特有の武骨さを抑え、あえて黒で統一してモードな印象に振るのが僕の定番です。ジャケット代わりにカーディガンを合わせることも多いですが、色を絞ることで『土っぽさ』を消し、都会的に見せるのがマイルールですね」。
ジャケット=アローサル パンツ=リーバイス シューズ=ニードルズ

一方、新たに加わった567は、デニム本来の風合いを活かした「ウエスタン」なアプローチが今の気分だ。
「ここ数年、ずっとウエスタン調のスタイルに惹かれています。今日合わせているニードルズのサイドゴアも、ヒールがあってウエスタンブーツのような色気があります。こういうインディゴブルーのデニムは、他のアイテムを黒で引き締めると野暮ったく見えないんです」。
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自分の「好き」を貫くのもいいが、意固地になれば視野を狭めてしまう。ときには周りの声に耳を傾け、新しいシルエットに身を任せてみる。そんな柔軟な姿勢こそが、大人をさらに洒落させる近道なのかもしれない。