破れてもリペアしてはき続けたい
――デニムを選ぶうえでのこだわり、気にするポイントはありますか?荒谷 シルエットはスリムフィットよりもルーズ派です。加えて、ある程度はダメージが入っている古着がグッと来るし、クタッとしているほうが柔らかくて着心地もいい。
あと、こうして見直すと、深いネイビーではなくて明るめのブルー、もしくはもっと薄めの淡いトーンに偏っていることに気が付きました。ジョン・レノンや尾崎
豊さんのイメージが原体験にあるからなのか、彼らが愛用していたような’70〜’80sライクな色ばかりですし、思えば昔から濃紺は持っていないですね。
リーバイスのトラッカージャケット「70505」は、’70年前後の“ビッグE”。購入時から破れていた襟のクラッシュのほか、所々の不自然な色落ちもフェイバリットなポイントだそう。
ただ、イチから自分の歴史を刻むようにリジッドから育てるのも素敵だし、最近だとブラックがフェードしたグレーデニムも欲しい。かなり以前にホワイトデニムも持っていましたが、合わせ方がわからずに手放してしまいました。でも今またトライしてみたい。
ジャケットに合わせたのは、兄から譲り受けたというフォトTシャツ。ポール・マッカートニーの初妻・リンダが’68年に撮影し、ビートルズとポールの愛犬・マーサが写ったレアモノ。
――はきこなし方やスタイリングで、何かの影響を受けたことはありますか?荒谷 ファッション誌や映画などではなく、やはりアーティストばかりです。オアシスとか同じくUKのアークティック・モンキーズ、NYのザ・ストロークスのファッションもマネしていた時期がありました。
それでも常にジョン・レノンは別格で揺るがない。小学生の頃から現在まで永遠のマイベストジーニストです。デニムだけでなく丸メガネ、何より音楽性やメッセージ、彼の思想にも多大な影響を受けてきました。
ライトオンスで夏も快適な’70年代のセーラーパンツ。「明るめのブルーや大胆なフレアシルエット、パッチポケットなど、ジョン・レノンやヒッピーのムードを感じました。ペンキ汚れもグッド」。
――マイベストつながりで、私的No.1デニムを教えてください。荒谷 バンクーバーのユーズドショップで出会って、毎日ともに過ごしたコイツは10代最後の思い出が詰まった特別な1本ですね。かなりヘビーユースして完全に色が抜け切ってしまったけど、そこも含めて愛おしい。
あまりにもボロボロになりすぎて近頃は出番がなくなりましたが、ちゃんとリペアして今後もはき続けるつもりです。
’72年設立の米国ブランド、フェイデッドグローリーのペインタータイプ。「初めてはき潰したデニムです。ポケットスレーキが星柄になっている遊び心あるディテールも気に入っています」。
3/3