「スタイリストのヘビロテ服」とは……冬の主役といえばアウターのみにあらず。実はトレンドを如実に反映するのが、パンツだ。
昨今は、ゆったり太めのシルエットが主流ではあるけれど、スタイリストは、さらに個性が際立つ1本を自分なりの視点でセレクトしている。
スタイルの主役になるパンツ選びの極意とは?
教えてくれたのはこの8人 | 梶 雄太(かじ・ゆうた) 東京都生まれ。カテゴリーに囚われない感性で、雑誌、映像作品、広告などを手掛ける。編集長を務めるパンツブランド「バーンストーマー」のフリーペーパー『編集長』は、Vol.4がリリースされた。 | | 三田真一(みた・しんいち) 東京都生まれ。スタイリストと並行して、アート作家、プロデューサーとして作品を手掛ける。2025年は、伝統工芸とテクロジーを結びつけた個展『三田真一 Path in Trace 轍(わだち)』が大きな話題に。 | | 上井大輔(かみい・だいすけ) 神奈川県生まれ。広告関連、ファッション誌など活躍の場は多岐に渡る。俳優、ミュージシャン、アスリート、お笑い芸人ほか多くの著名人から信頼を得る。無類の野球好きとしても有名。 | | 菊池陽之介(きくち・ようのすけ) 神奈川県生まれ。ファッションヴィジュアル全般を手掛けるマルチプレイヤー。キッズブランド「SMOOTHY」のクリエイティブディレクターも務める。現在は、東京と熊本の2拠点生活を満喫中。 | | 平 健一(たいら・けんいち) 山形県生まれ。スタイリストとしての活動のみならず、造詣の深いアウトドアの知識を活かして、グランピングやキャンプ施設、ギアやスニーカーなどの開発に携わる。 | | 荒木大輔(あらき・だいすけ) 群馬県生まれ。長年、多くのファッションメディア、映像作品、ドラマなど幅広いフィールドで活躍。本来は、サーファーでもあるものの、近年は、多忙で海に行けずインドア派に。 | | 野上翔太(のがみ・しょうた) 千葉県生まれ。ファッション誌を中心に、Webや広告など幅広いフィールドで活躍。メンズ・レディスを問わない柔軟なスタイリングに定評あり。三児の父で、日課はランニング。 | | 鹿野巧真(かの・たくま) 山形県生まれ。メンズ、レディス問わず、ミュージシャンや俳優など、数多くのクリエイターを手掛ける。自身の格好は、いついかなるときもオールブラックがモットーで、ブレることはない。 | |
「RSVE」のコーデュロイパンツ

| ユーザー:梶 雄太さん |
梶さんは、新鋭ブランドのコーデュロイパンツを愛用中。クライミングパンツとしても活用可能なディテールが随所に盛り込まれているのが興味深い。
タック入りのゆったりとしたシルエットに、スナップボタンやウエストのサイズ調整可能な平紐、立体的なワイドシルエットなどを備えたこちらは、「ザ フロウ パンツ」というモデル。
「クライミングパンツのパターンを現代的にアレンジしています。厚手のコーデュロイで暖かいのも好み。いつもの格好にそのままフィットするので、デイリーユースしています。クライミングで使う予定はありません(笑)」。
「ノンネイティブ」のチノトラウザーズ

| ユーザー:三田真一さん |
サルファーダイ(硫化染め)で仕上げたチノトラウザーズは、味わいのあるコヨーテカラーと風合いが魅力だ。茶系のアースカラーを日々取り入れている三田さんにとっては、まさに理想的な一本。
「同素材のジャケットとセットアップではくこともしばしば。茶系のコートを羽織ってトーン合わせするのも定番です。プリーツ入りでゆったりとしたシルエットなので、寒い日は、中にスパッツをはいたりと、あれこれアレンジを楽しんでいます」。
「F.C.レアルブリストル」のパンツ


| ユーザー:上井大輔さん |
日々、動きやすいパンツをはいている上井さんにとって、軽量かつ伸縮性に富んだ「ベンチレーションパンツ」は、なくてはならないもののひとる。
「もう一年中はいています(笑)。左右のコンシールファスナーから、内部の蒸れを放出する機能的な作りがお気に入りです。シワもつきにくく、出張や長距離の移動時もマスト。プレーンな黒ゆえに、合わせるトップスも選びません」。
「イヴ・サンローラン」のスラックス

| ユーザー:菊池陽之介さん |
今のお気に入りは、古着屋で出会ったスラックス。ウール地にうっすらとストライプ柄が入るワイドストレートは、古き佳きイヴ・サンローランの逸品だ。
「気分にマッチするワイドシルエットに惹かれて、出会った瞬間に購入しました。といってもウエストや裾はお直しをして、ジャストフィットにリサイズ。こなれた風合いは古着のスウェットにもハイブランドのニットにも合わせやすくて、高頻度ではいています」。
「ポスタルコ」のパンツ

| ユーザー:平 健一さん |
普段からポスタリコのキーホルダーや文房具を愛用している平さん。展示会で出会ったアパレルにも心惹かれて、すぐさまパンツをオーダーした。
「プレウォッシュ加工を施した目の詰まったコットンは、肌触りが優しくて快適です。ベルトサイドにあしらわれたオリジナルの金具も洒落ていて、完成度の高さを感じます。ツータック入りのフォルムも絶妙でたまらない!」。
色違いも購入し、ヘビロテ中だ。
「ビームス」のスウェットパンツ


| ユーザー:荒木大輔さん |
「ワイドシルエットで暖かく、容易く膝が出ない耐久性のあるスウェットを探していたら、そのすべてを備えたパンツに出会いました。とにかく優秀過ぎて、毎日のようにはいています」。
ウィンドプルーフ機能を備えた厚手のスウェットで、しかもストレッチ性が高い。さらにツータック入りでスウェットらしからぬ綺麗なワイドシルエットを実現している。
「裾のドローコードでシルエットの微調整までできますから、至れり尽くせりです」。
「イレーヴ」のパンツ

| ユーザー:野上翔太さん |
野上さんがフル活用していると語るこのパンツは、一見するとチノパンのようでありながら、実はウール仕様という絶妙な一本。
「はき心地はイージーで、見た目はチノパンライク。気負わず何にでも合わせられます。その一方、ウールならではの上質な素材感も堪能できる。僕のスタイルにおいて、一軍パンツと呼べる存在です」。
レザージャケットやブーツといった武骨なアイテムを合わせても、いわゆるアメカジ然とならない。そのバランス感こそが、このパンツの大きな魅力だ。
「セリーヌ」のダブルニーパンツ

| ユーザー:鹿野巧真さん |
「カーハートのUSA製ダブルニーパンツをよくはいている自分にとって、この一本はひと目見た瞬間に親近感を覚え、迷わず購入しました。程良くフェードしたブラックの色みも、まさに自分好みです」。
フィービー・ファイロがクリエイティブ・ディレクターを務めていた時代の定番パンツは、アメリカンワークパンツへのオマージュを感じさせる逸品だったのだ。
他のワークパンツ同様、黒コーデの主役としてフル活用している。