“前泊してでも欲しい”ツートン・ライダース
――今、堤さんが狙っているアイテムはありますか?堤 それこそジョニーで最近入荷情報が出たヤツかな。ツートンのライダーズが2種類あるらしくて。ひとつはワンスター型のツートンで、仕上がりがエゲツないレベル。もうひとつはスポーツジャケットタイプで、ブラウンのツートン。これもめちゃくちゃ良いんです。
――それは……並ばないと買えない?堤 はい。多分ああいうアイテムは、2日前とかから並ぶ人が出てくると思います。
――そんなに前から!?堤 僕も前回行ったときは、前泊しましたよ(笑)。前日の夜9時か10時に着いて、並んで……それで8番目か9番目でした。
――ほかにも狙っているものは?堤 「B-15B」ジャケット。熊ジャンと馬ジャンのオールブラックのやつ。特に馬ジャンが気になりますね……。
――並んでも買えない可能性もありますよね?堤 本当にそうなんですよ。どれだけお店と親しくても並んだ順。特別扱いはゼロです(笑)。
――チャンピオンになって、服との向き合い方に変化はありましたか?堤 うーん……より“本物だけ選びたい”って気持ちが強くなりましたね。戦う男としての自分と、アメカジ好きとしての自分。どっちも妥協したくないからこそ、長く付き合える服を選んでいます。

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欲しい一着のために、平気で前泊して並ぶ。体型も好みも理解してくれている店で、長く着られる“本物”だけを選ぶ。リングでは拳を研ぎ、私服ではヴィンテージを育てる。その両方が堤 聖也のスタイルだ。