製品に備わる耐久性を測る評価法の確立に挑む

あらゆる気象条件を再現できる生物物理学ラボでは、極寒のエベレスト山頂や灼熱のデスバレーのような擬似環境でテストでき、目的用途に基づいたパフォーマンスの科学的な分析を行っている。©F.Nebinger Palais Princier
また、サステナブルに重要だと語る耐久性について、「ゴアテックス」は新しい挑戦を始めた。それが防水透湿ウェアの耐久性に関する評価法の確立だ。
市場に溢れかえるアパレル製品に対し、消費者は品質の良し悪しを判断しづらい現状にある。その状況を消費行動の改善のためにも打開したいというのだ。
目下、独立した研究パートナーのラボでは、中古や着古して廃棄された防水透湿ウェアを集め、耐久性が損なわれた背景を検証している。
フィールドでの実証テストも行い、クラス最高の製品は誕生する。© Getty Images
目的は評価に際して行うテスト項目の決定にあり、決定後は新製品でテストを繰り返しデータを集積。アウトドア業界を中心に45以上の企業や団体が参画するなか、業界共通の評価法の確立を目指す。
標準的な指標が生まれれば、各ブランドは品質でもアピールできるようになり、ユーザーは耐久性の高低を判別しやすくなる。今より環境に優しいウェアの開発と使用を促しやすくなるのだ。
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