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2025.10.28

時計

「オメガ」に「ヴァシュロン」etc. 100年の歴史を振り返る、“ご長寿”ドレスウォッチ年表


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ドレスウォッチとともに過ごす、落ち着きに満ちた心地良い時間。その恩恵にゆったりと浸りたいなら、“ご長寿モデル”こそ最適だろう。

ルックスは清く、計時は正しく、バックボーンは美しい。3拍子揃ったラグジュアリーウォッチを、年表式に紹介。

「ヴァシュロン・コンスタンタン/パトリモニー」
(2004年初出・約21年)

K18WGケース、40mm径、手巻き。338万8000円/ヴァシュロン・コンスタンタン

「パトリモニー・マニュアルワインディング」K18WGケース、40mm径、手巻き。338万8000円/ヴァシュロン・コンスタンタン 0120-63-1755


今年で創業270年目に突入。ひと時も止まらず歴史の針を進める世界最古の老舗においては、相対的に新顔と位置付けられる。
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ただし、1950年代のアーカイブに範を取り、“黄金比”を取り入れた意匠はきわめて普遍的。2針を採用したドレスウォッチの王道だ。

「ハミルトン/ジャズマスター」
(2004年初出・約21年)

「ジャズマスター シンライン スモールセコンド」SSケース、40mm径、クオーツ。8万300円/スウォッチ グループ ジャパン(ハミルトン) 03-6254-7371

「ジャズマスター シンライン スモールセコンド」SSケース、40mm径、クオーツ。8万300円/スウォッチ グループ ジャパン(ハミルトン) 03-6254-7371


デザインに反映したアイデアは、ジャズさながらに多彩。そんな人気コレクションにあって本作は、クラシカルな美観の薄型ケースでエレガンスの本流をいく。

SSケースと同調するグレーダイヤル。その6時位置でスモールセコンドが密やかに、心地良くスイングする。

「ブランパン/ヴィルレ」
(2003年初出・約22年)

「ヴィルレ ウルトラスリム」K18レッドゴールドケース、40mm径、自動巻き。337万7000円/ブランパン(ブランパン ブティック 銀座 03-6254-7233)

「ヴィルレ ウルトラスリム」K18レッドゴールドケース、40mm径、自動巻き。337万7000円/ブランパン(ブランパン ブティック 銀座 03-6254-7233)


ブランドの出発点とされる、ジュラ山脈の小さな村。その名を冠するドレスウォッチは、気高き歩みの代弁者だ。

“オパリン”と呼ばれる白ダイヤルに、K18RGケースと落ち着いたブラウンアリゲーターストラップが品良くマッチ。過不足なく優雅な時を刻む。

「ピアジェ/アルティプラノ」
(1998年初出・約27年)

「アルティプラノ オリジン ウォッチ」K18WGケース、40mm径、自動巻き。433万4000円/ピアジェ 0120-73-1874

「アルティプラノ オリジン ウォッチ」K18WGケース、40mm径、自動巻き。433万4000円/ピアジェ 0120-73-1874


モデル名は南米大陸のアルティプラーノ高原地帯に由来。そのピュアな景観を無垢な顔立ちへと昇華させ、一方では“薄型”というドレス化にも果敢にアプローチする。

搭載するムーブメント「1205P1」はわずか3mm厚。見た目だけでなく、着用感にも明らかな優位性が。

「パルミジャーニ・フルリエ/トリック」
(1996年初出・約29年)

「トリック プティ・セコンド」K18ローズゴールドケース、40.6mm径、手巻き。740万3000円/パルミジャーニ・フルリエ PFD.Japan@parmigiani.com

「トリック プティ・セコンド」K18ローズゴールドケース、40.6mm径、手巻き。740万3000円/パルミジャーニ・フルリエ PFD.Japan@parmigiani.com


多様化するドレスウォッチに向き合い、フレッシュな再解釈を行う。妥協なきシンプルデザインに潜む、職人の手作業によるグレイン仕上げのゴールドダイヤル。

その内側には、同じく丁寧な手仕事が映えるムーブメントがひっそりと。秘すれば花、それもまたドレス的。

「A.ランゲ&ゾーネ/サクソニア」
(1994年初出・約31年)

「サクソニア・フラッハ」世界限定200本。ハニーゴールド750ケース、40mm径、手巻き。価格要問合せ/A.ランゲ&ゾーネ

「サクソニア・フラッハ」世界限定200本。ハニーゴールド750ケース、40mm径、手巻き。価格要問合せ/A.ランゲ&ゾーネ 0120-23-1845


名家の復興を祝す4作のひとつとして、「ランゲ1」と並び立つ「サクソニア」。最もプレーンなデザインを採用する“フラッハ”には、引き算の美学が際立つ。

計時を担う時分針とインデックスは、完璧なプロポーションを追求。“レス・イズ・モア”を厳かに主張する。

「ブレゲ/クラシック」
(1986年初出・約39年)

「クラシック 7147」K18WGケース、40mm径、自動巻き。393万8000円/ブレゲ(ブレゲ ブティック銀座 03-6254-7211)

「クラシック 7147」K18WGケース、40mm径、自動巻き。393万8000円/ブレゲ(ブレゲ ブティック銀座 03-6254-7211)


時計製造草創期に用いられたディテールを今に伝える「クラシック」コレクションは、まさしく不朽だ。

ダイヤル中央にはギョーシェ彫りのクル・ド・パリ、オフセットのサブダイヤルには細かな“パニエ”モチーフを採用。6.1mmのケース厚にも、さすがの品格が漂う。

「アイ・ダブリュー・シー シャフハウゼン/ポートフィノ」
(1984年初出・約41年)

「ポートフィノ・オートマティック」SSケース、40mm径、自動巻き。77万2200円/IWC

「ポートフィノ・オートマティック」SSケース、40mm径、自動巻き。77万2200円/IWC 0120-05-1868


柔らかく豊満なケースの曲線美と、スリムなインデックスが華やかに調和。無駄を削ぎ落としたデザインながら、完璧なバランスで構成されたレイアウトに名門の矜持を宿す。

イタリアの高級リゾートに由来する名シリーズにあって、こちらはとりわけミニマルな仕様。

「エルメス/アルソー」
(1978年初出・約47年)

「アルソー」SSケース、40mm径、クオーツ。58万800円/エルメス(エルメスジャポン

「アルソー」SSケース、40mm径、クオーツ。58万800円/エルメス(エルメスジャポン 03-3569-3300)©HERMÈS


エルメスと多くの物語を紡いできた無二のクリエイター、アンリ・ドリニーによって1978年に考案された。

乗馬道具の鎧(あぶみ)を象ったアシンメトリーなラグ、ギャロップから着想を得た弾むようなアラビアンインデックス。伝統と遊び心を宿す、眉目秀麗な傑作だ。

「ブルガリ/ブルガリ・ブルガリ」
(1975年初出・約50年)

「ブルガリ・ブルガリ」K18YGケース、38mm径、自動巻き。217万8000円/ブルガリ(ブルガリ・ジャパン

「ブルガリ・ブルガリ」K18YGケース、38mm径、自動巻き。217万8000円/ブルガリ(ブルガリ・ジャパン 0120-030-142)


ジャンニ・ブルガリのアイデアをジェラルド・ジェンタが形にした揺るぎない名品。「ブルガリ・ブリガリ」は特別な顧客への贈与品を原型とし、今も名門のアイコンとして輝く。

金のベゼルに刻まれた14文字は、古の硬貨に記された皇帝の名の如く。悠久を告げる。

「ロンジン/コンクエスト」
(1954年初出・約71年)

「コンクエスト ヘリテージ」SSケース、38mm径、自動巻き。46万5300円/ロンジン 03-6254-7350

「コンクエスト ヘリテージ」SSケース、38mm径、自動巻き。46万5300円/ロンジン 03-6254-7350


商標登録されたロンジン初のコレクション「コンクエスト」を復刻。その遺伝子であるスポーティ&エレガントな意匠が、ブルーのサンレイダイヤルでいっそう艶やかな印象に。

自社製ムーブメントには耐磁性の高いシリコン製ヒゲゼンマイを搭載し、普段使いにも最適。

「オメガ/コンステレーション」
(1952年初出・約73年)

「コンステレーション グローブマスター」K18セドナゴールドケース、39mm径、自動巻き。401万5000円/オメガ 0570-000087

「コンステレーション グローブマスター」K18セドナゴールドケース、39mm径、自動巻き。401万5000円/オメガ 0570-000087


1952年生まれの「コンステレーション」は、無駄のない凛としたスタイルのほか圧倒的高精度でも知られる。その両輪を進化させたのが、本作“グローブマスター”。

時計界の新たな到達点となった世界初のマスター クロノメーターは、日差±0〜5秒という基準をクリア。

「ジャガー・ルクルト/レベルソ」
(1931年初出・約94年)

「レベルソ・クラシック・ラージ・スモールセコンド」SSケース、縦45.6×横27.4mm、手巻き。169万8400円/ジャガー・ルクルト

「レベルソ・クラシック・ラージ・スモールセコンド」SSケース、縦45.6×横27.4mm、手巻き。169万8400円/ジャガー・ルクルト 0120-79-1833


アールデコが根付く個性溢れる反転式ケースは、ポロの試合に耐えうるタフネスを追い求めたもの。

芸術をデザイン的出発点、スポーツを開発の基準としながら、現代では角形ドレスウォッチの象徴に君臨。そんな一連の反転も、タイムレスな「レベルソ」の醍醐味だ。


OCEANS12月「本物だけが欲しいのだ!」号から抜粋。さらに読むなら本誌をチェック

増山直樹=文

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