
コツさえ掴めば簡単で、選びの幅も広いうえに、見た目の安定感抜群。そんな黒い服に身を包んだ“オールブラックス”の勢いは、いまだ衰えず。ただし軽快な夏バージョンとは打って変わり、身に纏うアイテム数や素材が異なる季節にはそれなりの攻略法があるみたいで。
【写真6点】「最新版、秋の“オールブラックス”5選」の詳細を写真でチェック① コモリのグッドセンスを軸に、隅々まで盤石の墨揃え

ジャケット、ニット、パンツ=すべてコモリ シューズ=グイディ バッグ=アエタ 腕時計=ロレックス
▶︎中川さんのスナップをすべて見る中川直樹さん(50歳)こだわりの強いモノトーン好きから多くの支持を集めるジャパンブランド、コモリ。そのグッドセンスをシンプルに活かしきった、上質でリラックス感のあるコーディネイトだ。
トロけるような質感のレザーコートとサラッとしたインナー、さらには美しいドレープを描くワイドスラックスが見事に融合。グイディのスウェードブーツやアエタのミニ巾も着黒で揃え、柔らかくも凛々しい盤石の構えに。
② アノニマスで気持ちいい、モダンファッションの正道

ジャケット=コンフィ シャツ=ジーユー カットソー=キャプテンサンシャイン パンツ=オールズ シューズ=サロモン 眼鏡=サンバディーズ ブレスレット=不明
▶︎清水さんのスナップをすべて見る清水大悟さん(43歳)スポーティなナイロンブルゾンを始点とし、終点には軽やかなサンダルを置く。結果、ミニマルなモノトーンコーディネイトにアーバンアクティブな香りが入り混じる。
黒の硬派なイメージに引きずられることなく、ゆったりとしたシルエットを徹底した点も好印象。アノニマスで気持ちのいい、モダンファッションの正道をいく。
③ フレッシュで潔い、真っ黒デニム・オン・デニム

Gジャン、デニム、帽子=すべてタイムイズオン シューズ=クライミー 腕時計=ロレックス ブレスレット=不明
▶︎寺門さんのスナップをすべて見る寺門拓臣さん(43歳)オーセンティックな印象のデニム・オン・デニムも、色が黒に変わるだけであら不思議。シュッとしたビジュアルからは、古臭さを微塵も感じさせない。
フィッティングはジャスト寄りに設定して、Gジャンのボタンは上までしっかり留める。そんな等身大の着方もいい大人に優しく、シーンレスなスタイルの一因となる。
④ 黒一色を盛り上げる、ふたつの“ストライプ”に注目

コート=ブラックシープ カットソー=ギルティレザーファクトリー パンツ=ワイパー シューズ=ヴァンズ 帽子=マウンテンリサーチ 眼鏡=ポラロイド
▶︎とんかつさんのスナップをすべて見るとんかつさん(39歳)膝まで覆うロングカーディガンに配された縦のライン。ヴァンズのスケシューに横切るお馴染みのサーフライン。ふたつの“ストライプ”が、黒一色を華やかに盛り上げる。
当然ながら、グレーのカーディガンが与えるグラデーション効果もモノトーンの立体的な見え方に寄与。ユルくまとめつつも勘所をしっかり押さえた、クロウトのやり口である。
⑤ 確かな審美眼でレス・イズ・モアを体現

コート=テアトラ ニット=バウス デニム=コモリ シューズ=ヴァンズ 腕時計=オメガ バングル=ナバホ
▶︎松野さんのスナップをすべて見る松野大輔さん(39歳)テアトラのコートと、コモリのデニム。インナーは、今年の春夏に立ち上げられたばかりの気鋭ブランドによるもの。確かな審美眼が支える、レス・イズ・モアな高感度ルックだ。
そのほとんどの面積をブラックが占めるなか、ブラウンのスウェードアッパーを纏うヴァンズで心地良くリズムチェンジ。よく見れば、ヘアカラーも同様のパレットを構築。隙なし。
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黒い服。そうひと口に言っても、仕立てや素材感、シルエット次第でそのイメージはかなり異なる。だからこそ自分なりの、その季節なりの組み合わせが楽しめるってわけ。年末年始のシックなムードを見据え、今後さらなる活躍にも期待。やっぱりみんな、黒が着たいのだ。