「ビッグヤンク」藤原 裕さん
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すべての写真を見る 昨年までディレクターを務めたニューマニュアル以外、本格的な服作りは未経験ですが、服作りへの思いは、主戦場であるヴィンテージと同じくらい熱いです。
現在ディレクターを務めるビッグヤンクは、シカゴで誕生したワークウェアブランド。昨年、業界の先輩である寺本欣児さん率いるサーティーファイブサマーズがその商標権を獲得し、リブランディングを進めるなかで、2026年の春夏シーズンから製作に関わることになりました。
ビッグヤンクといえばヴィンテージシーンでも人気が高く、私も何着か所有しているほど昔から思い入れの強いブランドのひとつです。
仕事柄、何万着ものヴィンテージデニムをこの目で見てきているので、当然ビッグヤンクのアイテムも数多く触れてきました。生地の色落ちや風合いなど、このブランドならではの魅力を見極める審美眼は、誰よりも長けていると自負しています。

ただし、現行コレクションで表現したいのは、ヴィンテージを忠実に再現することではありません。
もちろん日本産の生地を使用したり、ステッチの色・ポケットのデザインなど、これまでのビッグヤンクの仕様やブランドのイメージを守っています。
でも、それと同じくらい大切にしていることは、これまで寺本さんが育んできたもの作りへの真摯な姿勢を受け継ぎ、どう新たに表現するかということ。ここはブレずにやっていきたいんです。
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