「デンハム」根岸洋明さん
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すべての写真を見る これまで16〜17年にわたって、創業者のジェイソン・デンハムとともに携わってきたデニム作り。彼と培ってきた知識と経験をもとに、これまでは工程のすべてでプレミアムな一本を目指してきました。
高品質な生地、妥協のないシルエット、縫製や加工にいたっては工場選びや作業順序にも細かく言及。ときには手掛ける職人さんを指名したことだってあるほど。こうして製作工程すべてにとにかくこだわった結果、製品価格は一気に上がり、4万〜6万円がメインだったラインナップは今では倍以上の価格になってしまいました。
それでも多くの方に手にとってもらえたのは、そんなこだわりが支持された証しかと思っています。

ただ、ディテールまで突き詰めた高級志向のデニムとは少し違うものを作りたい、という気持ちが芽生えました。こだわりが強すぎるあまり、デニム本来の“自由で気軽にはける”という本質からしだいに離れているように感じたんです。
そんな思いから約2年前に取り組み始めたのが、今日はいている「ローマ」(仮称)というモデル。よくできた一本だと自負しています。
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