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企業は社会問題を解決するために存在すべき

近年、欧米を中心に、企業の経済活動が環境活動に紐づく枠組み作りが進んでいる。日本も政府が2050年のカーボンニュートラルを宣言。社会が環境との共生にシフトしている一方、スマホケース業界では大量生産・大量消費のスタイルが継続されている。

対してライノシールドは、製品の“単一素材化”に加え、“廃棄物ゼロ”“100%循環リサイクル”の3つを、真のサステナビリティ実現のキーワードにしている。

しかし、これらは創業時から掲げていたものではない。事業に成功し、600人ほどのスタッフを抱えるまでに成長する過程で、エリックさんには大きな転機が訪れていた。


プラスチックを扱う者として、汚染を生み出すプラスチックの問題解決を目指す。

プラスチックを扱う者として、汚染を生み出すプラスチックの問題解決を目指す。


「もともと自分は好奇心に溢れているタイプの人間。いつも疑問を感じれば自分に問い、解決していくことにパッションを抱いていました。起業も、大学院時代に発見した素材に対して、『これは何の役に立つか?』と思案したのが原点。“ビジネスで成功したい!”という思いを実現したというより、問題解決をスケール化していくとビジネス的な成功につながったという感覚なのです」

いわば研究者のような日々を送っていたら、ビジネスパーソンとして成功したのだ。しかしエリックさんは、そこで人生の意義を見失った。

母国・台湾では台北を中心に11軒の直営店をオープン。日本ではオフィシャルのECサイトやAmazonで購入可能。

母国・台湾では台北を中心に11軒の直営店をオープン。日本ではオフィシャルのECサイトやAmazonで購入可能。


「ある日、気づいたんです。スマホケースを作るために、私は博士号まで取ったのか、と。それは違うよね、と。以来、もっと広い視野で事業を見つめるようになりました。そこで到達した思いは、改めて“ビジネスとはバリューをスケール化するものだ”というもの。そして、会社は利益の追求より問題を解決するために存在すべきであり、事業は人類や社会に役立つために行うべきだと考えたのです」

リーダーにより明確な理念が生まれたことで、メンバーの意思統一も図られた。まもなく新しいチャレンジもスタート。それが“プラスチックのマネジメント”だ。

「ライノシールド」では定期的にビーチクリーンを実施。海を守る具体的なアクションも起こしている

「ライノシールド」では定期的にビーチクリーンを実施。海を守る具体的なアクションも起こしている。


彼らのプラスチックに対する考えは、次の3要素で構成される。①過去のプラスチック:消費され、埋め立てられ、あるいは海洋に捨てられているプラ​​スチック。②現在のプラスチック:今、流通、使用されているプラ​​スチック。③未来のプラスチック:自然に生分解されるプラスチック。

そしてライノシールドは、最終的に二酸化炭素と水となって自然界へ循環していく未来のプラスチックで製品を作ることを決断。そのための新たなプロジェクト「サーキュラーブルー™」を立ち上げた。


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