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良い塩の見分け方は「食塩相当量」をチェック!

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ーーミネラルの量や味わいにも色々な違いがあるんですね。では、実際に買うときは、何を見ればいいですか?
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最も重要なのは「食塩相当量」の表示です。これは栄養成分表示に必ず記載されている数値で、その塩に含まれるナトリウムを塩化ナトリウムに換算したものです。

これが「99.5%以上」だと精製塩で、ミネラルがほとんど含まれていません。理想的なのは90~95%の範囲にある天然塩です。

中には70%台の天然塩もありますが、苦味やクセが強い場合もあり、好みが分かれます。だいたい90~95%程度が、ミネラルと味わいのバランスが最適だと思いますね。
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ーーつまり「食塩相当量」が90%なら、残り10%がその他のミネラルというわけですね!

そうなんです。これなら専門知識がなくても、「食塩相当量」を見るだけで良い塩を選べるようになりますよ。

購入場所としては、自然食品店やオンラインショップがおすすめです。一般のスーパーでは選択肢が限られることが多いですね。

――ちなみに「減塩」と書かれた商品は、どうなんでしょう?

私はあまりおすすめしていません。というのも、減塩商品の多くは塩化ナトリウムを塩化カリウムで代替しているだけで、他のミネラルは含まれていないんです。

さらに「減塩ハーフ」「カロリーハーフ」などの加工品は、保存料や添加物が入っていることも多く、本末転倒になりかねません。

「マイ塩持参」に「ちょいかけ」etc……今日からできる! 天然塩の取り入れ術

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――普段の食生活に天然塩を取り入れるうえでのコツはありますか?

外食時は“マイ塩”を持ち歩くのがオススメです。外食では精製塩が使われることがほとんどなので、料理に少し振りかけるだけでもミネラル補給になります。

家庭では、料理の最後の仕上げや「付け塩」「かけ塩」として使うのが効果的です。天然塩は旨みが豊富で、塩角がとれたまろやかな味わいです。使い始めると、料理本来の味がよく分かるようになり、結果的に薄味でも満足できるようになる方が多いです。これこそが本来の減塩にもつながります。

――筋トレや運動をしている人が知っておくべき塩の知識があれば教えてください。

運動によって失われるのは水分だけでなく、ナトリウム、マグネシウム、カリウムなどのミネラルも。特にマグネシウムは筋肉の収縮に直接関わるミネラルなので、不足すると筋肉のけいれんや疲労の蓄積につながります。また、たんぱく質の合成にも関わっているため、筋肉を増やしたいなら欠かせない栄養素です。

そしてこれからの季節、熱中症対策としても塩は無視できない存在です。運動の前後には、水に天然塩をひとつまみ溶かして飲むなど、意識的に摂取するようにしてくださいね。

――最後に、改めて塩との付き合い方のアドバイスをお願いします!

塩は“悪者”ではありません。大切なのは、精製塩だけを摂りすぎないことです。むしろ、“質”のいい塩を“適量”摂ることこそが健康的な生き方です。

まずは今使っている塩の「食塩相当量」をチェックすることから始めてみてくださいね。


毎日口にする塩だからこそ、選び方ひとつが健康効果につながる。さあ今日から、“賢く、美味しく、健康的な塩ライフ”をはじめよう!

岡田 圭(Verb)=取材・文 アントレース=編集

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