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配信サービスで即削除された新曲「ハイル・ヒトラー」


カニエは2025年5月8日、楽曲『Heil Hitler(ハイル・ヒトラー)』のミュージックビデオを自身のXアカウント上で公開した。この曲は彼の予定している12枚目のアルバム『Cuck』(元々の題名は『WW3』)からのシングル第3弾で、自主リリースという形で発表されている。
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タイトルが示す通り、曲中ではナチス式敬礼の掛け声「ハイル・ヒトラー」が繰り返され、ナチス・ドイツやヒトラーへの賛美と受け取れる歌詞が含まれていた。サビの部分ではカニエ本人と彼のグループが「俺の仲間はみんなナチだ、ニ〇ーよ、ハイル・ヒトラー」(Nワードを含む歌詞)と連呼し、それに応じて合唱隊のように黒人男性たちが「ニ〇ー・ハイル・ヒトラー、ニ〇ー・ハイル・ヒトラー……」と唱和する構成になっている。



曲の後半には1935年のアドルフ・ヒトラーの演説音声が長尺でサンプリングされており、映像でもヒトラーの映像やスピーチの字幕が引用された。このヒトラー演説からの引用はカニエ自身がX上で投稿文としても掲載しており、当時のドイツ国民に「私が行ってきたことが正しいと思うなら立ち上がれ」と呼びかける内容だった。
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そのため楽曲全体がヒトラーとナチス礼賛をテーマにしていると受け止められ、大きな論争を引き起こした。

この曲は、第二次世界大戦における欧州戦勝記念日にあたる5月8日にリリースされており、挑発的な日付選択も議論を呼んだ。『ハイル・ヒトラー』は当初、カニエの公式Xや自身のサイト、限定的な音楽サイトで公開されたが、YouTubeやApple Musicをはじめとした主要配信サービスからは即座に削除された。

ドイツにおいてはナチス関連の象徴やヘイトスピーチの拡散を禁じる法律に基づき、このミュージックビデオの視聴自体が制限されている。

曲の解説動画はこちら!


一方、X上では楽曲の動画が引き続き視聴可能で、公開から数日で650万回以上再生され、その人気は一目瞭然である。カニエは曲が削除されたあともアレンジや別バージョンを次々と発表し、5月14日にはインストゥルメンタル版『The Heil Symphony(のちにHit Symphonyに改題)』を、5月31日には歌詞をキリスト教的内容に差し替えたバージョン『Hallelujah』を公開している。

後者は彼自身がXで「反ユダヤ主義ごっこはもう終わりだ」と宣言した直後にリリースされたもので、物議を醸した「ナチス」、「ヒトラー」のフレーズを「ハレルヤ」など宗教的表現に置換した内容となっている。
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