最初はパリの蚤の市で見つけては買っていたが、今はディーラーがおれの好きそうなメガネを見つけると電話を掛けてくる。見に行って気に入ったら買うというスタイルだ。メガネは毎日掛けている。
ラムダン・トゥアミの「欲しいものは、だいたい買えるけど。」とは……▶︎
すべての写真を見る メガネはいつからか集めるようになり、気付いた頃には100本以上が手元にあった。
何の気なしにアンティークショップで最初の一本を買ったのは覚えているが、それから先は記憶がない。見つけるたびに買い集めていたら、今はこのザマだ。
ただ、俺が買うメガネには明確な縛りがある。1940年代から60年代にフランスで作られたものに限る、というルールだ。
そして材質はほとんどすべてアセテート製。当時のフランスのさまざまな歴史的背景によって、この時代にフランスで作られたフレームは実に見事な出来栄えだ。仕事の的確さと丁寧さ、アセテートのクオリティ、そしてデザイン。どれもが本当に素晴らしい。
天然のべっ甲のフレームもいくつか持ってはいるが、脆弱でなかなか実用には適さない。実際に使うことを考えるとアセテートに限る。
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