各輪にトランスミッションを持ち、電動車ながらローレンジを設定。専用開発サスペンションは頑丈なラダーフレームに取りけられたダブルウィッシュボーン、リアはリジット方式を採用。「水厳禁に思われそうな電動車ですが、このG 580の渡河性能は、ディーゼルエンジンのG 450 dの水深700mmを上回る850mm!驚きのスペックです」。
「外観やインテリアの仕上がりは“THE・Gクラス”。さらにドアの開閉音も変わらず『ガチャン』と響く金属音。この音だけで“Gに乗ってる感”が高まること間違いない(笑)」。
閉め損なえばすぐ半ドア。武骨な軍用車由来のニオイは健在です。ただし、日本でGクラスの実力が発揮される場面は限られる?
「そう。日本のGクラスの90%以上はオフロードを走らず一生を終えるはず。でもその矛盾こそ、魅力なんです」。
武骨なオフローダーが港区や世田谷区を走る。そのギャップが洒落てるんですよね。
インパネ中央には、Gクラスの武骨さの特徴だったデフロック機能はなく、オフロード上でGターンやドリフト状態をONにできるGステアリングのスイッチが配される。「4輪独立したモーター制御を活かし、戦車のようにその場で360度回るGターンは体感したら驚くこと間違いなし。どちらも公道では使用できませんのでご注意ください」。
「さらに驚くのがその電動構造。4輪それぞれに独立モーターが付いている。メルセデスの方によると、この仕様は日本で買えるBEVのなかだとG 580だけらしいです」。
つまり、1輪ごとに細かな制御ができる。オフロードを知り尽くしたGクラスならではですね。
「その4輪モーターの真骨頂がGターン。その場で車体が360度回転する。電子制御だけでそれができるって、もう怪物級なわけです。価格はベースで2635万円、実際はオプション込みで3000万円超えになるでしょうね」。
よっ、勝ち組グルマ!価格もラスボス感。試乗した印象は?
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