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例えば盆栽は樹齢300年ものなら、それこそ江戸時代の頃から何人もの所有者の手が加わり、受け継がれてきたもの。枝の振り方や剪定の仕方で、先人たちがどう育てたかったかが見て取れるという。

「これってヴィンテージデニムに通じる感覚がありません? デニムははき方によって、盆栽は育て方によって個性が生まれ、ひいては前の所有者の生き方や物語を感じられる。そんな点に惹かれたんです。

その魅力を世界へ、また次世代へつなぐべく、これは人生をかけてやるべきことだと思い一念発起しました」。
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これまで多くのデニムに触れてきたが、自身の履歴書の核となるのはやはりデニムの王道、リーバイス「501」。その愛情は、愛車のナンバー、SNSのアカウント、初めて手掛けた盆栽の名につけるほど。ではほかのデニムの行方は?

「先日、ダブルアールエルのデニムを息子に譲りました。あいつも服に興味を持つ年頃に……あれ、父と同じことをしていますね(笑)」。
小島鉄平さん●1981年生まれ、千葉県出身。2015年、盆栽を世界に伝えることを目的とした「TRADMAN’S BONSAI」を結成。伝統を守りつつ既成概念を超えた、これまでにない盆栽を通じて、日本文化の格好良さを世界に発信している。
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