N.ハリウッド デザイナー 尾花大輔●1974年、神奈川県生まれ。古着業界でキャリアを積み、2000年にショップ、ミスターハリウッドをオープン。翌年に自身のブランド、N.ハリウッドをスタート。10代の頃から地元の古着店で研鑽を積み、あらゆるヴィンテージに触れたことで得た知識量は業界屈指といえる。
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すべての写真を見るデニム好きの心を惹きつけてやまない男・藤原 裕。なぜ彼の周りには人が集まるのか。
その真相を探るべく訪ねたのは、藤原さんがベルベルジンに入社する前からの知り合いである「N.ハリウッド」の尾花大輔さんだ。
30年来の仲である尾花さんが語る、“古着に選ばれた男”の変わらぬ魅力とは。
「今も昔も変わらず、古着を愛し、古着に愛されている」

ラングラーのデニムジャケットは、66〜70年製のトラッカータイプの一着。ディテールのイレギュラーな仕様とワイドなサイズ感がツボ。
出会ったのは30年近く前。当時、自分は東京・原宿のゴーゲッターというヴィンテージショップで働いていて、ユタカは多分まだベルベルジンに入る前のフリーターだった頃かな。
プライベートで飲みに行くようになるまで10年くらいはかかったような。
尾花さん私物「50sリーバイス 501XX」。ボロの美学が際立つアートピースのような一本。歴史ある501XXの経年変化を存分に堪能できる。
尾花さん私物「リーバイス 501ZXX」。濃色のインディゴとラスト(色落ちのこと)が美しい、50年代製の逸品。今年の年始に「ベルベルジン」にふらっと訪れた際、藤原さんの接客を受けて購入。長めのレングスで穿くのが、尾花さんの最近の気分なのだそう。
ユタカは今業界を牽引している人だから、ヴィンテージに関する情報が毎日のようにアップデートされている。つまり自分が働いていた当時、正しいとされていたことが今では全然違ったりするわけです。
『あれって当時はこうだったけど、今はどうなの?』ということが無限にあるから、飲みに行くとずっと古着にまつわる話をしています。

尾花さん私物「50sリーバイス 506XXEE」。サイズ「52」と、今回披露してもらったTバックのなかで最大。着崩しのスタイルに一家言を持つ尾花さんらしいオーバーサイズ感。
尾花さん私物「40sヘラクレス オールインワン」。芸術的なフェードが目をひくオールインワン。サイズがぴったりなうえ、ハイウエストでベルトを締めるとセットアップ風にも着こなせる優れものだ。
ユタカの魅力は今も昔も変わらず、ずっと古着を愛していて、しかも古着からも愛されているということ。仕事や立場は変わっても、古着に関することはこれからもずっと続けてほしい。
今は仲間も増えてベルベルジンのディレクターとして以外にも、いろんな活動をしているけど、基本は古着から派生する枠組みからは逸脱することなく、ヴィンテージアイテムやそれらを好きな人たちと真剣に向き合っている。
長年ぶれることなく続けているからこそ、みんなから慕われて、信頼もされているんじゃないかな。
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