
鮮やかな配色、圧倒的にして繊細なデザイン、もはや芸術と言って差し支えない色彩。今でも多くの人々を魅了するエルメスのスカーフは、ありきたりの服も特別な1着へと変貌させる魔力がある。
経験豊富なベテランたちはそれをよく心得ていらっしゃる。時に慎ましく、時に茶目っ気たっぷりに。酸いも甘いも知り尽くす、三者三様の取り入れ方をご覧いただこう。
【写真7点】「街角の洒落者に学ぶエルメスのスカーフの合わせ方」の詳細を写真でチェック
① 首元からさりげなく放つ大人のエレガンス

ジャケット=ディオール ニット=メゾン マルジェラ パンツ=ロエベ 靴=サンローラン スカーフ=エルメス 眼鏡=イエローズプラス
▶︎地主さんのスナップをすべて見る地主 晋さん(66歳)袖を通したアイテムの数々は錚々たる顔ぶれである。とはいえ、そこに自惚れや高慢は感じられない。まさに“クワイエットラグジュアリー”の真髄ともいえる着こなしだ。
ベロアのような生地感のシャツにドレスのようなパンツ。そこに過剰な装飾や主張は一切ない。とはいえ、上質な素材や繊細な仕立てがシックなムードをその身に宿す。そんな中、ハイネックのインナーに重ねたスカーフが、慎ましくも効果的な大人ならではの遊びを語っている。
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