登場から10年。さらに進化した高防水透湿ウェア
「ティフォン ストレッチ ジャケット」

「ティフォン ストレッチ ジャケット」重量:300g(Mサイズ)3万6300円/ミレー(ミレー・マウンテン・グループ・ジャパン 050-3198-9161)
「ティフォン」の名には、“強い雨に打ち勝つ防水ウェア”という意味も込められている。その名に恥じぬ、高い透湿性や伸縮性、そして着心地を持つ。
その秘密は素材の3層構造にアリ。防水透湿メンブレンを50デニールの表地と15デニールの裏地で挟んでいるのだ。絶妙なバランスで組み合わされた3層のうえに、高い性能が成り立つ。

透湿性は防水性とトレードオフの関係にあり、単純に透湿性だけを高める方向性に注力すれば済むという話ではない。
理想の防水性と透湿性をかなえる組み合わせを見つける作業は、膨大な数のパズルの海からたったひとつの正解を探し当てるようなものだった。
現に、何万通りものパターンを試した末に、ようやく耐水圧30,000mm、透湿性50,000g/m²/24hをもつ理想の素材は開発されるにいたった。ミレーの基準を満たすためには、そこまでのトライ&エラーがあったのだ。
素材の表面はDWR加工による高い撥水性も備えている。
百折千磨の苦心を重ねて生まれた防水透湿素材は、ダブルセブンからティフォンへ商品名が変わるタイミングで、裏地の構造が大きくアップデート。
肌面の裏側素材は15デニールの目の細かな丸編みニット構造に変更することで、素材が持つしなやかさと肌触りの良さが格段に向上された。
現在、ティフォンに使われている目の細かい裏地を編める機械は国内に数台しかなく、評価の高い着心地は唯一無二の性能と言っても過言ではない。
また、特別な着心地を損なわないために、シームテープには別注品を使用。ティフォンは着用後に購買を決めるユーザーが多いという報告からも、その着心地の良さは実感を伴う特徴として広く認知されている。
ティフォンの着心地の良さはソフトシェルの着用感に近い。
クライミングシーンを想定してフードはヘルメット対応。

クライミングシーンなどダイナミックな動きを伴うアクティビティを主戦場とするミレーにとって、伸縮性は重要な性能である。
ポリウレタン製の防水透湿メンブレンは当初から伸縮性を備えているものの、実は表地はナイロン100%。本来、ナイロンは数パーセントしか伸縮しない繊維だが、糸の段階で特殊加工を施すことで、優れた伸縮性を実現させたのだという。
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