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ふたりの行動が、地元の若者を動かした



ーー今回のコラボレーションを経て、今どんなやりがいを感じていますか。

希子 自分たちが満足のいく製品ができたのはもちろんですが、それとは別にとってもうれしいことが起きたんです。

私たちの取り組みをきっかけに、地元の製茶メーカーさんから、有機栽培茶に挑戦するために、放棄されてた畑を使いたいという申し出があって。今年から始まったんですよ。
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もともとそこにあるものなのに、視点を変えるだけで「格好良いもの」「素敵なものになる」。再発見のお手伝いをするのが、私たちの役割なのかなと感じています。

ローラ それが地元に住む製茶メーカーの若者たちだったっていうのが本当にうれしい。

ーー環境問題と言ってもいろいろありますが、今おふたりが一番危機感を感じていることは?

希子 話すとキリがないけど、私は日本の食料問題かな。特にお米。茶畑と同じで、米農家さんの平均年齢は75歳で、どんどんいなくなっている状況だと聞きます。当たり前に食べていたお米が高級食材になり、一部の人しか食べられないことになったら……と思うと怖いですね。

ローラ 私も同じです。食料自給率が低いままだと、日本が築き上げてきた食文化や伝統がどんどん崩れかねない。誰かが先頭に立って、みんなで一緒に変えていかないと……。悲しい経験はしたくないですよね。
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