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2025.01.23

「悪魔のフェアレディZ」に「レジェンドのダルマセリカ」…… ENEOSカスタム車のセンスがやばい!



「悪魔のZ」が姿を現したのは、首都高ではなく、ラスベガス!?

日本の石油会社エネオス(ENEOS)が、カスタムカーの本場アメリカの「SEMAショー2024」で、同社の潤滑剤をアピールするための3台を出展。

これが悪魔にダルマに王位継承者と、とにかくセンスが凄い3台だった!
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ラスベガスに現れた日産の「悪魔のZ」

「“デビルZ”ダットサン240Z」

「“デビルZ”ダットサン240Z」


はじまりは、マンガ『湾岸ミッドナイト』に天啓を得た事だとという。

アメリカでも人気の高い日本車のひとつであるダットサン「フェアレディZ(日産フェアレディZ)」を、湾岸ミッドナイトの主人公のように“悪魔化”することを思いついたのだ。デザインを手掛けたのは業界では有名なカーデザイナー、ジョン・シバル。

まず1971年式(初代)Z のフェンダーを原作のようにバリッと張り出し、フロントに幅275 mm、リアに幅315mmという極太タイヤを収めた。

パワーアップしたエンジンにはもちろん、ENEOSの潤滑用が用いられた。

パワーアップしたエンジンにはもちろん、ENEOSの潤滑用が用いられた。


そのグリップを活かすためにエンジンをパワーアップ。排気量は原作なみに、2.8Lから3L(原作は3.1L)にまで高められた。そこに日産G37(日産スカイラインクーペ)から6速MTを調達して組みあわせている。

一方で、そのハイパワーを受け止めるためにハイパフォーマンスなブレーキやサスペンションを装着。さらにフレームやボディを強化するなど、単なる見た目だけでなく、本気でSEMAショー2024の会場があるラスベガスに“悪魔”を降臨させようと奮闘したのだ。

鮮やかなブルーを再現するためにポルシェのサンマリノブルーメタリックを採用。

鮮やかなブルーを再現するためにポルシェのサンマリノブルーメタリックを採用。


こうして出来上がった「悪魔のZ(Devil Z)」。原作と見比べるとフェンダーが張り出しすぎじゃないかとか、マンガと実車じゃスケール感が違うので相違点もあろうが、これはこれで、かなりカッコいいじゃないか!

インテリアも2人の“ジョン”の解釈に基づいたカスタムが施されている。

インテリアもカスタムが施されている。


だいたい、アメリカでも日本の旧車とマンガがここまでリスペクトされていると思うだけで、胸熱なカスタムカーだ。 
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レジェンドがベースに選んだトヨタの「ダルマ」

1972年式トヨタ「セリカ」

1972年式トヨタ「セリカ」


1972年式の初代トヨタ「セリカ」、通称「ダルマ」を知っているなんて、かなりの旧車通!? 

カスタムしたのはステファン・パパダキスだ。実は彼、高校生だった1990年代初頭からホンダ「シビック」をイジって、アンダーグラウンドなレースからモータースポーツ界に入り、2003年にはドラッグレースでホンダシビックをカスタムして当時の最速記録を樹立したドライバーなのだ。

リップスポイラーやリアウイングを装着。

リップスポイラーやリアウイングを装着。


さらに2005年からはドリフト競技(フォーミュラD)にホンダ「S2000」で自ら参戦するとともに、レーシングチームも結成。

彼のチームは日産フェアレディZや「サイオンtC」(トヨタが北米で販売していたクーペ)、トヨタ「カローラ」のハッチバックなどで輝かしい戦績を収め、彼は何度もチーム・マネージャー・オブ・ザ・イヤーに輝いている。現在も彼のチームはトヨタ「スープラ」でフォーミュラDに参戦中だ。
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インテリアはブラックのバケットシートを備えるなど、シックにまとめられている。

インテリアはブラックのバケットシートを備えるなど、シックにまとめられている。


そんな日本車に長けたレジェンドドライバーが、20年以上も納屋に放置されていたこのダルマセリカを引っ張り出して、SEMAショー2024にその成果をお披露目した。

当時の2Lエンジンをレストアするとともに、排気量を2.2Lまで高め、8000回転まで回るようにして最高出力も170psまでアップ。ブレーキやサスペンションも強化され、フェンダーを張り出して幅広タイヤを収めた。

オリジナルデザインのホイールを履く。

オリジナルデザインのホイールを履く。


こうして出来上がった“ダルマ”は、ドラッグレースやドリフト競技のドライバーという経歴からすれば、かなりお上品なマシン。

やはりアドレナリンが沸騰するレースからのクールダウンをしながら走らせる車は、こういう大人なレストモッドがしっくりくるのかも知れない。
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