ライフスタイルに“ラン”が根付けば
小島 今年中にリリースする予定のスニーカーはだいたい見ていますし、いろいろな情報が入ってきています。
平 ざっくり言うとどんなスニーカーが来そう?
小島 近年人気のクラシックなランニングシューズは、今年も数多く発売予定。加えて、パフォーマンス用の本格的なランニングシューズが来そうなんです。
というのも、どうやらランニング自体がトレンドになっていて。先日韓国でアトモスのポップアップを開催したときに、現地でいろいろと聞いてみたんですが……若い子たちのライフスタイルにランが根付いているんですよ。みんな走るのが大好きみたい。
各ブランド共通してパフォーマンスランに力を入れている中で、街履きスニーカーとしてまず注目したいのがこちら。アディダスの「アディゼロ アルク」です。
こがけん めちゃくちゃ軽い!
小島 「アディゼロ」っていうパフォーマンスシューズのアッパーデザインに着想を得た、タウンユースのスニーカー。
レトロモデルの復刻やコラボではない、まったく新しいモデルなんです。こういうスニーカーに各ブランドが注力してますよ、ってことを伝えたくて。見た目も面白いですよね。
アッパーは「アディゼロ」のインスピレーションで、ソールは新しく開発した街履き用のもの。以前一世を風靡した「ブースト」のソールを彷彿させます。
こがけん 本格的ランニングシューズの見た目だけど、あくまで街履きってことですね。
小島 そうです。今年はランニングカテゴリーが強くなりそうなんですよ。本当は各ブランドからもっとサンプルを借りてこようと思ったんですけど、NGなところが多くて(汗)。
平 なるほど。2025年はこの「アディゼロ アルク」のような、パフォーマンスライクなスニーカーがまずは来ると。
小島 今までにありそうでなかったタイプなんですよね。奇抜すぎず、古くさくもない。バランスがいいんですよ。
平 このソールが魅力的ですよね。ふわふわなの? それとも固いの?
小島 新開発のソールで、軽くてクッション性抜群です。しかもちょっと背が高くなります(笑)。
今までアトモスでは、パフォーマンスのランニングシューズは扱っていなかったんです。でも今年は僕らなりのキュレーションを通して、本気で走れるシューズもミックスして提案していきます。
例えばオンも、ラン用モデルとともに、「PAD(パフォーマンスオールデイ)」っていうライフスタイルラインの両方を売っていきます。ご期待ください。
平 ほかに注目しているスニーカーは?
小島 昨年話題をさらったニューバランス「1906L」のような、クラシックなアッパーとハイテクなソールを組み合わせたハイブリッドモデルもいいですね。
こがけん 小島さん、予想っていうか、完全に断言してますね(笑)。だって語尾が「〜になります」だもん。僕も平さんも、このあとの予想が言いづらいですよ。
平 順番間違えたかも。こがけんさん、僕、小島さんの順でやればよかったかな。
小島 まあ落ち着いて(笑)。とにかく僕の予想は、パフォーマンスもライフスタイルも含めたランニングシューズです。こがけんさんは、ランはやりますか?
こがけん 全然やらないんです。でも今の話を聞いたら、ランを始めてみようかなと思いました。誰もが潜在的には、身体を動かさなきゃ思っているはず。だからこんなふうに「今年はランニングシューズが来る」というちょっとした情報がきっかけになって、「じゃあ靴を揃えて走ってみるか」という気持ちになるんですよ。
平 そう、ちょっとした情報が背中を押してくれるんですよね。
小島 少し話がずれるのですが、ランニングシューズの色の話。僕も走るんですが、ウェアやシューズは黒を選びがちなんですよね。でもガチのランナーの方々は違う。「カラフルなシューズを選んでテンションを上げなきゃ」って言うんですよ。
こがけん それは昔から本当に疑問でした。陸上競技のウェアやシューズって、なんであんなに派手なんだろうかと。
小島 あまりに派手だと、普段、街で履けないんですよ。
こがけん ただ、街で派手なランニングシューズを履いている小島さんも見てみたいですけどね。そんな小島さんを指差して「履いてる履いてる!」って言いたい(笑)。
小島 (笑)。また尺が長くなっちゃいますから、このへんで。とにかく僕の予想はパフォーマンス系のランニングシューズ。ランです。
こがけん 黒澤明の『乱』じゃないですからね。お気をつけください。
平 映画ネタに持っていかないで(笑)。
3/5