呪物2つ目。撮影で使ったフェイクの鏡
それで、呪物つながりの話がもう1つあって。
その石とは別の呪物を僕は家で保管してるんです。家族にも長いこと隠していた門外不出のものを今日は持ってきました。
これです、この鏡。
なぜ、この鏡がいま僕の手元にあるのか、その経緯をお話しましょう。
原田さんの自宅から持ち出した呪物の疑いがある鏡
2023年の3月、僕らはYouTubeの企画で三重県鳥羽市にある「神島」を訪れました。
目的は”フェイク”ドキュメンタリーの撮影。それまでも心霊スポットを数多く訪れましたけど、フェイクを製作するのは初めてで、4日間を費やす規模の大きいロケでした。
設定は、僕らが島民たちと触れ合いながら得る情報をもとに、「神島」のアンタッチャブルを探っていくというストーリー。島には実際に蛇と太陽を崇拝する伝統が残り、いまも続く「ゲーター祭り」は謎に包まれた奇祭です。心霊の世界では注目を集める島ですね。
神島の実際の写真(YouTube「ニンゲンTV」より)
神島はゴツゴツとした断崖絶壁の岩場が特徴的なんですよ。昔から海難事故も少なくないといいます。僕らが想像するリゾートの海とはまるで違う、畏怖の念を抱くような存在です。
ドキュメンタリー番組の台本はこうです。
岩場を歩き続けると海に面した洞窟がある。奥深くまで進んでいくと、1枚の鏡が祀られている。僕ら一行が鏡を発見するやいなや異変が発生し、スタッフが1人ずつ消え、鏡も消え、島民との間で不協和音が生じるというもの。
祀られた鏡はもちろんフェイク。美術スタッフが発注したものです。蛇のとぐろを巻いたよくできた装飾品なんですよ。
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