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すべての写真を見る パラブーツ銀座店の店長を経て、あらたにプレスのポジションについた唐澤寿幸さんが「面白い靴があります」といってみせてくれたのが「アヴォリアーズ」だった。
甲の立ち上がりを走るグリーン、ホワイトをちりばめたラバーソール、遊び心あふれるそんな底周りを引き締めるようにアッパーをブラック一色で染めて……と思いきや、ヴァンプがスムース、トップラインがスエード、そしてクォーターがグレインといった具合にこっちも曲者だった。
「アヴォリアーズ」13万2000円／パラブーツ（パラブーツ青山店 03-5766-6688）
最初に目にとまった挿し色のグリーンはブランドタグや虎紐でも拾う念の入れようだ。唸りつつ、左のタグをみて目を見張った。なんとピレネックスと印字されていたのだ。
じつはこのブーツ、いわずと知れたフランスのダウンブランドとのコラボレーションなのだった。タッグを組んだのはこれがはじめてと聞いて驚き疲れた。
「グリーンで染めたウェルトはクロムフリーレザーで、ライニングとインソールにも使っています。ブラック＆ホワイトのソールはリサイクル素材を配合しています。サステイナブルなものづくりにまで踏み込んだこの新作をひと言でいうならば、ラギッド・ラグジュアリーという表現がしっくりきます」（唐澤さん）。
コラボレーション・モデルはピレネックスからも登場している。「オードベール」がそれだ。フランス屈指の登山家、ルイ・オードベールがヒマラヤ踏破の相棒に選んだアルピニズムダウンジャケットをベースにしたモデルだ。
「アヴォリアーズ」と「オードベール」には共通項がある。いずれもその名を馳せた1970年代にルーツをもつ、ということである。
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