店主は、これまでも「麺処鴨と軍鶏」、「鴨だしらーめん 鴨福」、「アンズノ木」などの店舗で、さまざまなタイプのラーメンを繰り出してきたが、この「中華そば 鴨福」では、「中華そば 醤油」「中華そば 塩」「担々麺」の3種類を提供している。



今般、その中のひとつである、「超極太幅広自家製麺」を用いた「中華そば 醤油」が、麺にオリジナリティが求められる今の時代と見事に噛み合い、ついに大ブレイクを果たしたというわけだ。

まさに、苦節を乗り越えてようやく掴み取った栄冠。私は数多くのラーメン店主を知っているが、成功するまで、ここまで諦めずにチャレンジを繰り返した方を、ほかにあまり知らない。



「もち姫」と「さぬきの夢」とをブレンドして作った生地に、「セモリナ粉」の生地を挟み込んで3層構造にした「中華そば 醤油」の「超極太幅広自家製麺」は、顎を押し返すような強靭な歯応えとモッチリした舌触りとを兼ね備えた、オンリーワンの逸品。

鴨・丸鶏・イリコ・昆布等の天然素材の魅力を余すところなく表現したスープも、これまでの経験から会得したあらゆる技術を総動員したことがありありと分かる、渾身の出来映え。万難を排してでも訪れる価値のある、最旬の1軒だ。