普通二輪免許でカワサキの伝統を楽しめる
比較的手頃な価格帯の軽二輪モデルで、なおかつ扱いやすいサイズは万人が楽しめるバイクと言えそうだ(写真:カワサキモータースジャパン)
もちろん、カワサキでは、兄貴分にあたるメグロK3をラインナップしており、こちらも燃料タンクの立体エンブレムなど、質感の高さには定評がある。だが、773cc・空冷2気筒エンジンを搭載するメグロK3は、運転するのに大型二輪免許が必要。一方、232cc・空冷単気筒のメグロS1なら、普通二輪免許で乗ることも可能だ。
価格もメグロK3は税込み140万8000円。税込み72万500円のメグロS1は約半額、68万7500円も安い価格で手に入る。より幅広いライダーが、よりリーズナブルな価格で、カワサキ伝統のテイストを堪能できるという点で、メグロS1はかなり注目のモデルだといえるのではないだろうか。
いずれにしろ、こうしたオンロードのネオクラシックモデルは、現在、250ccなどの軽二輪クラスでは少数派。かつては、1990年代から2000年代前半頃にかけて、ホンダ「GB250クラブマン」やヤマハ「SRV250」、スズキ「ボルティー」、カワサキでも「エストレヤ」といった250ccの空冷シングルのロードバイクがあった(W230はエストレヤの後継という見方もある)。
だが、いずれも現在はラインナップにない。少なくとも国内メーカー製モデルの中に、メグロS1やW230のライバル車は、ほぼいない状態なのだ。そんな中、両モデルが、今後、市場からどのような反響を受けるのかが興味深い。