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2024.12.13

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「日本人の黒に対する美意識は高い」国内外のブランドともコラボする老舗黒染屋「京都紋付」

荒川優真|京都紋付 取締役(写真=若原瑞昌)

荒川優真|京都紋付 取締役(写真=若原瑞昌)


当記事は「Forbes JAPAN」の提供記事です。元記事はこちら。

100年培ってきた京都の伝統技術で、天然繊維であればどんな生地でも真っ黒に染め上げる。全国各地から集まってくる「大切な一着」を月2000点以上、蘇らせている老舗がある。


「ずっと同じことを続けていても伝統を残すことはできません。100年以上、黒染めを続けてきた長い歴史のなかで培った技術やノウハウを時代に合わせて活用する。その繰り返しによって、京黒紋付染を未来につないでいきたいと思っています」

伝統工芸「京黒紋付染」の老舗・京都紋付は、伝統技術を応用し、洋服の染め替えサービスを展開するリウェアブランド「K」を2020年9月にスタート。5代目の荒川優真が、社長を務める父と二人三脚で、アパレルブランドや百貨店など200社以上と提携し、洋服のリユース・アップサイクルを広げている。

京黒紋付染は、何度も下染めを繰り返して色を重ねることで、着物を深みのある黒に染める染色技法。その歴史は10世紀にまで遡り、17世紀初めに黒染めとして確立したといわれている。かつて京黒紋付染によって染色された着物は、葬儀の際に着る喪服や婚礼の際に着る黒留袖といった礼服などとして使われていた。


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