
名作揃いのリーバイス。501をはじめ、505、517、そしてシルバータブなど、青春時代からお世話になっている人も多いだろう。
現在もその威光に陰りはない。だがはき方も当時のままで、というわけにもいかない。時代とともにアップデートが必要だ。
そこで参考にしたいのがスタイリスト・守田圭佑さんの着こなし。今年30歳を迎える彼に、愛用リーバイスとそのコーデ術を教えてもらった。
【写真20点】「古着好きスタイリストが一軍使いするリーバイスの3名作」の詳細を写真でチェック
守田圭佑(もりた・けいすけ)●スタイリスト、TEPPEI氏に師事し一昨年前に独立。あらゆるファッションメディアでその腕前とセンスを披露し、昨年には自身がディレクションを手がける古着店「ANOCO.(アノコ)」を下北沢にオープン。
コンプレックスが気にならなくなった名品番「517」
古着を取り入れたスタイリングに定評のある守田さん。古着店で働いていた経験を持ち、好きが高じて下北沢に「ANOCO.(アノコ)」をオープンさせた。そんな彼のリーバイスは古着一択。オーシャンズ世代にとっては昔馴染みの品番ばかりだ。
まずは、股上深めで膝に絞りを入れながら裾に向け広がっていくシルエットが特徴的な517を。
なかでもお気に入りだというのが、この517だ。
「福岡で古着店をやっている友人が三宿でポップアップをするというので顔を出してみたら、517が平置きで積まれていたんですよ。ちょうどその頃持っていた517がボロボロだったので、良さげな1本を試しに試着。そしたらもうサイズが“どんズバ”。即購入を決めました」。

ウィメンズに端を発し、そのブーツカットシルエットで最近は特に注目を集めている517。ただ守田さんの場合、時流に乗ってはき始めたわけではないようで。
「学生の頃から野球を長いことやっていて、がっしりとしたお尻と太ももにコンプレックスを持っていたんですよね。昔はいていたデニムもあえてウエスト38の大きめを選んで、ベルトで絞って体型を誤魔化していましたから」。

「だけど、トップスによっては細身のパンツの方がバランスいい場合もあるじゃないですか。そんなとき、試しに517をはいてみたんです。股上は深いし、自分の太もものラインに合うものをはけば、脚がキレイに見えるなと気付いたんです。
実際に周りから『意外と脚細いね』と言われることもあり、これはいいなって(笑)」。
デニム=リーバイス コート=カズユキ クマガイ ブルゾン=ナイキ シューズ=エンダスキーマー キャップ=古着
そんな守田さんは517をこうはく。ナイキのジャケットの上にAラインのコートを羽織ることで、デニムをコーディネイトに馴染ませるだけでなく、綺麗なアウトラインも描いている。
「だいたいコーディネイトはパンツか靴から決めますね。今日は天候がよくないので濡れにくい靴を選びました。エンダースキーマのローファーなのですが、ソールが厚くクッション性も高いのでスニーカー感覚で履ける。個人的には丸いトウがフレアの裾から見えるのがいいと思います」。

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