初めて食べた「ルマンド」に感じた高級感
さて、愛すべきブルボンのお菓子について語ろうと思う。アレンジだけではなく、その歴史やあまり知られていない商品など、多くの読者に届いたらうれしい。
ルマンドを初めて食べたときは、『ふしぎの国のアリス』の映画を思い出した。ルマンドの見た目は普通に見えるけど、手で持って近くから見ると「おや? なんか違う?」となる。
「この形どうなってるの?」と呟きながら噛んでみると、サクサク感がパンチのようにくる。チョコレートのコーティングもあって、なぜか高級感がある。商品説明によると、「幾重にも重ねた薄いクレープ生地を」とある。ルマンドのこの高級感は、きっとここから生まれるんだ!
不思議に思うのは、海外にありそうでない焼き菓子だということ。苦手な人もいない気がする。
1974年に、創業50周年を記念した超大型商品として誕生した「ルマンド」。発売から最高月商20億円を売り上げる大ヒット商品となった。
ここから色んな味やサイズ、なんとアイスまでバリエーションが増えていったから、感謝してもしきれない。ちなみに、ルマンドアイスは2016年に発売。ここからルマンドはプレミアムやミニ、抹茶味、キャラメルからドリンクまで進化してきた。
アルフォートの名前は描かれた帆船が由来?
次に驚いた商品は、「アルフォート」だ。イタリアでも似たような焼き菓子を食べていたけど、ここまで食べやすくて飽きないのは初めて。チョコレートを食べているのかビスケットを食べているのか混乱しながら、気付いたらさっきまで持っていたアルフォートがなくなった。こんな魔法みたいなお菓子は初めてだ。
味と食感のほかにも興奮している部分がある。チョコレートにデザインされてある帆船をじっくり見たことはあるだろうか。僕は毎回チェックして、なんだかワクワクが止まらなくて、宝物を見つけたときのような高揚感でいつもアルフォートを食べている。
実は、この帆船がアルフォートの名前の由来だそうだ。帆船から夢やロマン、冒険をイメージしてネーミングされたらしい。僕がいつも感じていたワクワク感は、偽物じゃなかったんだ。
それから、子どもから大人までついつい食べてしまうのは、プチシリーズとプチプライムだ。このシリーズはビスケットやせんべい、クラッカー、プレッツェル、ケーキを合わせて30種類あって、全部を集めたらお菓子天国になる。数種類を買って家に置いておけば、いつでもパーティーができるのが大きなポイントだ。
やっぱり、ブルボンといえば焼き菓子やチョコレート系の商品が多いと思われるかもしれないけど、実はおせんべいやミルクココアパウダー、天然水、保存食品、グミ、健康食品(プロテインバーなど)といった商品もたくさんある。お菓子売り場だけではなく、スーパーのいろんなところにブルボンがかくれんぼしているような感覚だ。
「セロ羽衣あられ」と「味ごのみ」を食べ出したら止まらなくなるし、「フェットチーネグミ」はイタリア人として食べるたびにその食感に驚いている。「エブリバーガー」に至っては、日本の発想力が世界一と言えるほどだ。
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