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頻尿もEDも改善する薬がある!?

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――教えていただいた6つの方法を試してみても改善されない場合は、どうしたらいいのでしょうか?

ぜひ病院受診をおすすめします。

男性は前立腺肥大症が原因であることも多いですし、重大な病気が関係している可能性もあります。

また、前立腺肥大症による排尿障害に使われるPDE5阻害薬(タダラフィル)は、頻尿の改善だけでなく、勃起不全(ED)にも効果があります。

私のクリニックにいらっしゃる患者さんの悩みは、頻尿とEDが圧倒的に多いです。両方とも相談しにくい内容のものですが、ぜひ勇気を出してクリニックの門を叩いてください。

――頻尿の中でも夜間頻尿に悩む方もいますか?

クリニックを受診する患者さんの割合だと、日中の頻尿より夜間頻尿に悩む患者さんの方が多いです。やはり夜間頻尿は翌日のパフォーマンスに響きますので、切実に困っている印象を受けます。

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――夜間頻尿も教えていただいた6つの方法で治せますか?

日中の頻尿は、膀胱の容量が低下したことによるものが大半です。しかし、夜間頻尿は正常な尿量をためられるのにもかかわらず、何回もトイレに行ってしまう多尿=夜間多尿が原因であることが多々あります。

そうなると改善に向けたアプローチはやや異なります。

もちろん、利尿作用のあるカフェインやアルコールを控えることは共通していますが、これから述べることを心がけてみてください。
① 夜の塩分・水分控える
塩分を摂取すると水分を多く欲するようになり、尿量の増加にダイレクトにつながります。ですから、夕飯は減塩の献立にしたり、就寝前の水分摂取を控えたりしましょう。

② 薬を変える
夜間多尿になるような薬を飲んでいる方は、非常に多くいます。たとえば、高血圧のために飲まれているカルシウム拮抗薬(カルシウムブロッカー)。この薬は高血圧の方の中で一番飲まれている薬なのですが、夜間多尿になってしまうのです。主治医の方に相談して、薬を変えるだけで、夜間頻尿は改善されます。

③ 弾性ソックスを穿く
夕方以降の足の浮腫みが夜間、尿として返ってきます。ですから、弾性ソックスを穿くことで、足を浮腫ませないようにしましょう。
最近では男性向けのソックスも販売されていますので、夕方以降の新習慣に。

頻尿・夜間頻尿は多くの方が悩む症状ではあるけれど、差し迫った病気でもないと思いがち。ただ頻尿が改善されると、確実にQOLは向上する。

今回ご紹介した生活習慣や食生活の変更でトイレの回数を減らすことができるばかりではなく、隠れた別の病気を見つけることができるかもしれない。悩んでいる方はぜひトライしてみてほしい!

中嶌邦子(smile editors)=取材・文 アントレース=編集

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