寒さが厳しいこの時季、アウターは言わずもがな着こなしの主役である。とはいえ、取材班として数えきれないほどアウター姿を目の当たりにしていると、アイテムひとつに興味を惹かれることは稀なのだが……。
それでもなお、「どこのですか?」と思わず聞いてしまった人たちがいる。ここではそんなアウター巧者たちが選んだ一着を、着こなしとともに紹介したい。
【写真16点】「『それどこのブランドですか?』取材班が思わずメモったアウター6選 」の詳細を写真でチェック ① 古着好きも騙される「アプレッセ」のトラッカージャケット
アウター=アプレッセ Tシャツ=古着 パンツ=ニート スニーカー=ナイキ
▶︎神谷さんのスナップをすべて見る 神谷吉範さん(36歳)
色の落ち具合、縫製部分のあたりの出方、ほんのり入ったダメージ感。神谷さんが着用したトラッカージャケットは、その“程度の良さ”からよっぽどのヴィンテージなのだろうと思われた。本人の口から新品で購入したと聞くまでは。
ただ、それがアプレッセと聞いて妙に納得。これまで多くのブランドのプロデュースを手がけてきた重松一真さんがディレクターを務め、2021年秋冬よりスタートした新進気鋭。その真髄は、匿名性に重きを置いた究極のシンプルである。アメリカ服もこよなく愛し、かつ今の空気をよく知った同氏ならではの一着だ。
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