エンジンは3リッターのディーゼルとガソリン、そしてPHEVの3種類から選択できる。25年モデルは基本的なスペックを踏襲しつつも、エクステリアをダークトーンで統一させた「ステルスパック」という新たなオプションが導入された(PHEVモデルは除く)。全長4946×全幅2209×全高1820mm 1221万円〜。
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すべての写真を見る 3人の識者が語る、話題の車のあるライフスタイル。53回目を迎えた今回が最終回!
ラストはパワフルな走破性と直感的なドライビングレスポンスを兼ね備えた、2022年発表のレンジローバー スポーツ第3世代をフィーチャー。
見た目にも機能にも妥協できない男たちは、運命の車と出会うことはできるのか?
オフロードの快適性を追求
プレミアムSUVの先駆けとして半世紀以上の歴史を持つレンジローバーの弟分、レンジローバー スポーツ。
巷では“レンスポ”などと呼ばれていますが(Google検索でも通じます)、現行モデルは3代目にあたり、こちらも初代から数えればほぼ20年の歴史を紡いでいます。
その間、偉大な兄貴分を横目に一貫して追求してきたのは、オンロードでの快適性。他銘柄とは一線を画するオフロード性能を維持しながら、どこまで平時のドライバビリティを高めることができるのか。
さながら100m走もできるトレッキングシューズのような多様性が求められてきました。
さらに現行型は全グレードでPHEV化、つまり電動化を果たすなど、環境面にも配慮されています。
とあらば、乗り味はスカスカになるのでは?と思いきや、さにあらず。
ベーシックなディーゼルモデルでも0〜100km/hの加速は6秒台と快活な走りを見せてくれますし、100km超えのBEV走行が可能なPHEVモデルは数多のスポーツカーがたじろぐほどの動力性能を備えています。
レンジローバー譲りのミニマリズムから放たれる気品と、このパフォーマンスとのコントラストが、レンスポの魅力の根源といえるでしょう。
| 自動車ライター 渡辺敏史 出版社で自動車/バイク雑誌の編集に携わったあと、独立。自動車誌での執筆量が非常に多いジャーナリストのひとり。車の評価基準は、市井の人の暮らしにとって、いいものかどうか。 |
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