この賞は僕ではなく、僕の周りの方々に贈られたもの
夢中になっていることは?
「質問から微妙にずれますが、“夢中になってみたい”のは楽器、それもピアノかな。以前ピアニストの役をいただいたときに、猛特訓したんです。だから何となく弾ける雰囲気は出せる(笑)。このままやめてしまうのはもったいないなと。
ただ僕は楽譜が読めないので、鍵盤と指の動きを上から撮影した動画を見ながら練習するんです。練習に没頭していると、とことん無心になれるんですよ。そこもメンタルにいいような気がします」。
オンとオフの切り替えについても、明け透けに教えてくれた。
「お芝居の仕事を終えて帰宅すると……まだ心のどこかが興奮しているんですよね。それを鎮める特効薬は、ずばりお酒。OCEANSの読者の方々も、きっと同じじゃないですか?
僕がいちばん幸せを感じるのは、知り合いとお酒を飲んでいるとき。お酒を飲んでおしゃべりをしていると、たいていのストレスは消えちゃうんです。ストレス解消のために高額な買い物をするとか、海外旅行をするという発想はありません。わりと安上がりなんですよ(笑)」。
それでも気分が晴れないときは、「5年後、10年後に同じことで悩んでいるはずがない」と切り替えるのだそうだ。
自分を愛すること。他人への気遣い。積極的なコミュニケーション。そして、仲間と楽しく飲むこと。こうしてじっくり話を聞いてみると、坂口さんのウェルビーイングはすべて“今すぐ、誰にでもできること”ばかりであった。この中のひとつでもいい。ぜひとも今日からお試しを。
「今回の『The BEST Wellbeings』の受賞は、本当にうれしいサプライズでした。ありがとうございます。受賞して表に立っているのは確かに俳優・坂口健太郎です。でも僕自身がウェルビーイングでいられるのは、結局、周囲の環境のおかげなんですよね。
つまりはマネージャーさんをはじめとして、自分の仕事に協力していただいた、すべての方のおかげ。だからこの賞は、僕の周りの方々に送られた賞だと思っているんです」。