SNSだけではない。路上でスカウトされ実行犯になった未成年
最後も知人が関わった事件だ。その知人男性A氏はゲイで、元恋人だった男性に借金をしていた。その借金の代わりとして、元恋人を振ったある男性を痛めつけるように言われたのが、ことの発端だった。
A氏は大阪のグリ下(グリコ看板の下)で実行犯をスカウトした。結果、未成年の男性ふたりを雇うことができた。グリ下といえば、歌舞伎町の「トー横」と並ぶ、若者が集まる大阪の繁華街である。
犯行時、A氏と未成年ふたりは、まずターゲットの男性を飲食店でガン詰めして何杯も強いお酒を飲ませた。お酒の中に睡眠導入剤を入れたため、ターゲットとなった男性は意識を失ってしまった。昏倒しているその男性をホテルに運ぶと、犯罪者グループは男性の顔と陰部に硫酸をかけた。
男性をそのままホテルに置き去りにして、犯罪者グループは帰っていった。男性は目が覚めて、猛烈な顔と陰部の痛みに驚いたという。報道で写真も出ていたが、被害者の顔はパンパ ンに腫れていた。陰部も皮が溶け、陰嚢も溶けてしまい、男性器としての機能をほとんど失ってしまったそうだ。
この事件の場合、グリ下で未成年が闇バイトに雇われた。しかも硫酸をかけたことで実行犯となってしまったのだ。
この少年たちは50万円の報酬を受け取ったそうだ。50万円は未成年には高額ではあるが、 人生を失うリスクの犯罪をしてもらう額ではない。そもそも、被害者を現場に放置してきたら、絶対露見するに決まっている。呆れるほどずさんで、ガサツで、行き当たりばったりに行動を起こした末の事件だ。
4/4