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この出来なら首位返り咲き!?

VWのSUV戦略は痒いところにも十分手が届いている。そのことはボディサイズ(全長)を見ても明らかだ。

上から順にティグアン4.5m、Tロック4.25m、Tクロス4mちょいと、松竹梅、実に見事なまとめ方で、互いにカニバることなくいずれも人気があるというからスゴい。VWのショールームに行けば好きなサイズが必ず見つかる、というわけだろう。

Tクロスは23年こそ改良直前で、輸入SUV販売台数においてTロックの後塵を拝して2位だったけれど、それ以前は3年連続で1位。今回マイナーチェンジして、顔やお尻のデザインがだいぶ変わったので、たちまちトップを奪い返すであろうことは容易に想像がつく。

Tロックが背の高いゴルフなら、Tクロスは背の高いポロ。要するにポロも売れてゴルフも売れるという昔ながらの構図がSUV主流の今となっても繰り返されている。マーケットのニーズにしっかり応えた結果というわけだ。

Tクロスの乗り味(旧型)はというと背の高いポロそのもの。軽快な動きを見せながら、すべてを自分でコントロールできているという感覚を初めて乗った人にでも体感できる。

いや、それこそがVWという車の本質なのだった。

モータージャーナリスト
西川 淳
フリーランスの自動車“趣味”ライター。得意分野は、スーパースポーツ、クラシック&ヴィンテージといった趣味車。所有する愛車もフィアット500(古くて可愛いやつ)やロータス エランなど趣味三昧。


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