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後部座席は使わない? 車中泊もできるシートアレンジ


「このシンプルさが僕には好都合でしたね。車内の高さこそありませんが、ソロ登山が中心の僕は、フラットにしたラゲッジにマットを敷くだけでいつでも車中泊ができます。この気軽さも自分には合っていると思います。

後部座席の手動式ウインドレギュレーターも、エンジンを切った状態でも開けて換気できるので、意外に大活躍してるんですよ」。

商用車は、生産コストを極限まで切り詰めて生産される。我々が乗るような乗用車は走行音や雨音などを抑えるためにドアパネルやフロアに遮音材が施されているが、商用車は省略されているケースが多い。

いけしんさんのプロボックスもエクステリアは完成形に近いが、中身はまだこれから仕上げていく途中なのだとか。

「さすがにどこを叩いてもバンバン音がしますし、雨音ですら車内で大きく反響します。そこで天井・側面・床面に遮音シートやスポンジなどを貼って、DIYでデッドニングにトライ中です。

まだフロアの加工ができていませんが、それもこれからじっくりと仕上げていきたいと思っています」。

乗用車に乗り慣れた者からすれば、商用車での長距離移動は苦行。だが、いけしんさんにとってはそれもレクリエーションだ。先日も自宅がある長崎県から長野県まで1人でステアリングを握り、車中泊を挟みながら片道約1100kmを往復したという。

「知らない道を走るだけでワクワクするんですよ。九州では高速道路もほとんど使わず、一般道しか走らない。今日はこっちの道で行ってみようとか、こんなところにお店があるんだとか、新しい発見が好きなんです。常に後部座席をフラットにしてあるので、疲れたらすぐに休憩や仮眠もできますしね」。

後部座席はほとんど使わず、マット2枚やシェラフを常備し、いつでも休憩できるスペースとして活用。また車内では、登山の準備やちょっとした動画編集などもできるプライベート空間となっている。

後部座席はほとんど使わず、マット2枚やシェラフを常備し、いつでも休憩できるスペースとして活用。また車内では、登山の準備やちょっとした動画編集などもできるプライベート空間となっている。


4cmほどリフトアップされた足回りに、艶消しブラックのスチールホイールとTOYOタイヤの「オープンカントリー」を組み合わせた。実際にオフロード走行を念頭に開発されたゴツゴツしたブロックが印象的なオフロードタイヤだ。

4cmほどリフトアップされた足回りに、艶消しブラックのスチールホイールとTOYOタイヤの「オープンカントリー」を組み合わせた。実際にオフロード走行を念頭に開発されたゴツゴツしたブロックが印象的なオフロードタイヤだ。



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