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年々増える対象商品、都道府県からの助成金も



ーー現在Loopの商品数はどのぐらいですか?

エリック 現在は21商品がラインナップしています。スタート時は13商品ほどでしたが、1年ごとに2種類ぐらい数を増やしています。

特に瓶型で展開しているポカリスエットが、Z世代を中心に大変な人気を博しています。最近の昭和レトロブームあって、牛乳瓶も知らない世代には、瓶が目新しく映るようですね。あと直近では、捨てられるはずだった酒粕などの未活用素材を使用したエシカルジンが加わりました。お酒のカテゴリーはLoop Japanでは初めてです。

去年加わった「サラヤ」のハンドソープも面白い製品だと思います。この製品で注目して欲しいのは、詰め替えパックも再利用できる素材であること。世の中に出回っている多くの詰め替えパックは、アルミをボンディングしたリサイクルできない素材が多く、ゴミになってしまうのです。


サラヤ社が手掛けるハンドソープ製品「ウォッシュボン」の詰め替えボトル


ーーLoopがスタートして数年経ちますが、リユースの重要性への理解は広まってきていますか?

エリック そのように感じます。商品数は着実に増えていますし、行政もリユースを増やしたいという意向があり、回収ボックスの設置などでサポートいただくことも増えてきました。東京都からは5年連続でLoopのサービス拡大などの支援を受けています。

昨年には、金属製で製造料が高いループの回収箱を、広島県でのLoop展開時に、助成金を受け製作した事例もあります。年々、リユースのメリットが理解されてきていると感じます。

フランスのループの公式サイト。お馴染みの商品が瓶詰めでラインナップされている。

Loop フランスではお馴染みの商品が瓶詰めでラインナップされている。


ーーこれから取り扱いたい商品を教えてください

エリック 飲料を増やしていきたいと考えています。現在はポカリスエットとエシカルジンを販売していますが、そこにお茶などを加えていきたいです。飲み物は日用品と比べると圧倒的に消費が早いのですぐに容器がゴミになりますよね。だからこそLoopの仕組みを取り入れることに挑戦したいです。飲料は瓶で製造することになると思うので、価格もそこまで上がらずに提供できると思います。

飲料の容器が紙や瓶が普及しているフランスでは、飲料のLoop製品も多いんです。日本でも今後もっと増やしていけたらと思います。


ペットボトルやプラ袋の代用品として、近年一般化してきたマイボトルやマイバック。それらと同じように、他の日用品にもゴミを減らせるヒントが眠っている。普段の生活から環境への負担を減らせる仕組みを、Loopは作っているのだ。


豊田和志=写真、佐々木 彩=取材・文

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