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すべての写真を見る 去る8月17日に開催したオーシャンズイベント「THE BLUEKEEPERS Festival」。
そこで販売された世にも珍しい“缶ナチュール”を造った本人に会ってきた!
なぜ缶にワインを入れたのか。そのシンプルで本質的な理由を伺っていこう。
「未来に進むために、自然に還るんだ」
青空の下で飲んだ“缶ナチュール”は格別だった。
フランス東部に位置するワインの銘醸地・ジュラで「ノビス(NOVICE)」というドメーヌ名でナチュラルワインを造るのはイヴ・ロイさんだ。あの“缶ナチュール”をリリースした張本人である。
リリースするとすぐに完売するカルト的な人気を誇る「ノビス」のワイン。その主宰がイヴ・ロイさんで、50歳でワイン造りを始めた遅咲きの天才だ。
「なぜ発泡のナチュラルワインを缶に?」。そんな素朴な疑問をぶつけるべく彼に会いに行ったのは6月上旬。
青い空の下でブドウはすくすくと育っていた……と思いきや、実態は違っていた。
春に大変な霜害にやられ、一部の苗で今年の収穫は既に見込めないという。原因は察しがつくだろう、気候変動だ。
その現実にカウンターを与えるべくイヴさんは“缶ナチュール”を造った。
醸造所にも案内してくれたイヴさん。
「造った理由?単純さ、輸送のときのCO₂を減らしたかったから。温暖化の温床だからね。
ペットナット(発泡ワイン)のボトルは圧に耐えられるように分厚くて重いものを使うから、このスタイルが広がればインパクトがあると思った。それにアルミはリサイクルがしやすいし」。
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