アメリカンガレージ × 日本の和が、今の気分
高校卒業後、 AJSA(日本スケートボード協会)が主催する大会で年間ランキング1位になり、公認プロになった田口さん。ファッションブランドからスポンサードを受けたり、自らスケートチームを結成してアパレルのグラフィックも手掛けるように。
その後、アパレルを深く学ぶためデニムの生産会社で働いたり、知人のプロスケーターのブランド立ち上げを手伝った後、2009年に満を持してアパレルブランド『CHALLENGER』を設立しました。
「コンセプトは、アメリカンガレージ。車、バイク、スケボー、楽器など、男子が何歳になっても愛情を注ぎ込むような遊び道具がガレージには眠っています。そこからいくつものカルチャーが生まれてきました。そんなシーンを空間やプロダクトを通じて表現していきたいと思うんです」
2009年2月に原宿に旗艦店をオープン。アメリカンガレージのニュアンスを汲みながら、“今”の田口さんの感性を反映した空間をデザインしてきたといいます。
「オープン以来、3回デザインを変更してきました。当初は完全にアメリカンテイスト100%の状態。でも、国内外を旅しているうちに日本のカッコよさにも気付いて。今は和のテイストも交えた空間にしています」
クリーム色とブルーのツートンカラーが特徴の店内。レトロなビルの外観に合わせて、室内はタイルを効果的に使用しています。また、由緒ある有田焼の窯元に製作してもらったという、ハーレーのタンクを象った古伊万里の壺がディスプレイされています。
CHALLENGER10周年を記念し、約270年の歴史を持つ有田焼の窯元『源右衛門窯』とオリジナルのバイクタンクとキャップを制作をするなど、和とアメリカンカルチャーの融合が象徴的なアイテム。 「正直、昔は和ってカルチャーが自分とは遠いと思っていたけれど、今はそう思わない。アメリカのストリートカルチャーが根底にありながらも、ステレオタイプに縛られない空間やプロダクトをかたちにしていければと思います」
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