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イタリアンシェフによる韓国料理の名店



ソウルで平壌冷麺といえば、「又来屋(ウレオク)」などの有名店が多く存在しますが、今回ご紹介するのは「光広門クッパ(광화문 국밥)」というお店。

光広門はソウルの観光名所、景福宮の正門で、この辺りは東京でいうところの大手町などのビジネス街。お店の最寄り駅は光広門駅もしくはソウル市庁駅で、駅から徒歩で5、6分の距離にあります。



ここはなんと韓国で有名なイタリアンシェフが開いたお店で、日本ではあまり知られていませんが、ミシュランガイドにも6年連続で掲載されているしている名店です。

店名の通り、クッパが看板メニューですが、冷麺も負けず劣らず有名なんです。

席について注文をすると、お約束のパンチャン(小皿のおかず)がやってきて、のちに水冷麺が到着します。ハサミで麺を切る必要はないので、そのままお箸でいただきましょう。



かなりの薄味なのに、なぜかクセになる平壌冷麺

はじめて食べる人はびっくりするかもしれませんが、平壌冷麺は基本的にかなり薄味です。

日本人が初めて食べたら、「何これ? 味しないけど……」と感じることは間違いないでしょう。私も当初はそう思ってました。

だけど不思議なことに2度3度と食べて行くとヤミツキになる、一度食べただけではその美味しさがわからない代物です。僕自身は今では咸興冷麺よりこちらの方が好みで、冷麺を食べるときは平壌冷麺が多いですね。



ただでさえ薄味がデフォルトですが、光広門クッパの冷麺は特に薄味。水キムチの塩味が微かにする程度です。だけど、この冷麺の醍醐味は麺にあって、薄味ゆえに蕎麦粉の香りが非常に立つのです。

日本蕎麦を塩で食べる、そんな感覚に近いかも知れません。蕎麦通ならぬ、冷麺通の通う店です。
 


食べ方は肉と水キムチを一緒に食べたり、麺をそのまま味わったりと非常にシンプル。

蕎麦粉の香りを楽しみながら食べ進めてください。あっさりした出汁は暑い夏に涼しさをもたらす品のあるお味で、香りも含めて絶品です。


3/3

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