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最終的に辿り着いたのは「気持ち良さ」

「ベンサン」のブラックサンダルはダブルモンク仕様。重厚な見た目に反し、軽快な履き心地がお気に入りなのだそう。

「ベンサン」のブラックサンダルはダブルモンク仕様。重厚な見た目に反し、軽快な履き心地がお気に入りなのだそう。


様々なファッションに触れた結果、ファッションに求める要素として最終的に辿り着いたのが「気持ち良さ」だ。

「フィジカルな部分もそうですが、メンタル的な部分が大きいですね。周囲の情報に頼るより、自分の感覚で買った方が着ていて心地良いんです。そりゃ高価な服は着心地も良いでしょうけど、今は家族がいるので、昔みたいに服にお金をかけるような環境でもないということもあります」。



最近はお店に通うことも少なくなったそうだが、唯一通っているお店があるという。全国のトレンドセッターが注目を集めるホットな名店だ。

「大阪にある『十四才』という古着店です。'80〜'90年代にかけて市場に出ていた芸能や企業系のウェアやノベルティ、アニメ、コミックなどのウェアを中心に扱っているのですが、とにかくセレクトがツボなんです」。

具体的にどんなアイテムがツボだったかを聞くと……例えば、Jリーグ元年(1993年)に出ていたヴェルディ川崎とデニムブランド「ボブソン」のコラボGジャン、「ファイブミニ」のノベルティであろうMA-1タイプの白いブルゾンなどだという。

「もう本当に、『どこで見つけたの!?』っていうものが大量にあるんです。”おしゃれ=着飾る”という印象が強いけど、『十四才』の商品はまさに“シャレが効いてる”と言いますか、すごく楽しい。だから着ていても気持ちいいんです」。

この日の時計は、いま人気を誇る”チープカシオ”と呼ばれるモデルのひとつ。低価格であることに加え、'80年代のAQ-450をベースにデザインした、レトロ&モダンなルックスが魅力。

この日の時計は、いま人気を誇る”チープカシオ”と呼ばれるモデルのひとつ。低価格であることに加え、'80年代のAQ-450をベースにデザインした、レトロ&モダンなルックスが魅力。


近年、お笑い業界でもお洒落に敏感な人が増え、テレビやYouTubeなどでは高価な時計やTシャツを景気よく購入する企画も人気を博している。

「例えば、高価な時計をゲットすることで、その人は幸福を感じているわけじゃないですか。買い物をエンジョイして、それを身につけることでハッピーになれるなら、その買い物は素敵なことだと思います」。



「でも僕の場合、それが自分にとっての“幸せな買い物”ではないんです。いまの自分の幸せは、値段やブランドに関係なく、楽しく買い物をしていかに気持ちいい服を着るかということ。

そういった意味では、大好きな人が作っている『モンシュカ』のジャージや、推しまくっているExWHYZのTシャツはまさにそうですし、『十四才』はいま最も気持ち良く買い物ができるお店。これからも自分の幸せにマッチした”気持ちいい”ファッションや買い物を見つけていきたいです」。


オーシャンズ世代にも刺さる村上さんのファッション論。これで間違いないと思ったら、突き進むしかない!

笹井タカマサ=写真 オオサワ系=取材・文

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