連載「フッチーの釣り日誌」とは…… 人気釣りインフルエンサーのフッチーこと渕上万莉さん。
アジにはじまり、ブリやイサキ、川釣りの鮎まで、これまでの10年間、さまざまな釣りを楽しんできたという。
そんな彼女に、釣り人の憧れ的存在「マグロ釣り」の魅力を教えてもらおう。
【写真 26点】「釣っても楽しい! 食べても美味しい! 大物釣りの醍醐味!」の詳細を写真でチェック 案内人はこの方! 渕上万莉(ふちがみまり)●大阪府池田市生まれ。大阪と和歌山を生活拠点に活動。InstagramやYouTubeで趣味の釣りと料理を発信。父親が経営する調理器具貿易代行会社の社員として働き、魚料理に特化した調理器具「FUCHIBITE」のプロデュース、販売も行う。バラエティ番組やローカル番組、BS番組等に出演。サンケイスポーツ新聞やボート雑誌などにも多数寄稿。
大物釣りのロマン、マグロとファイト!
こんにちは! 「釣って食べて呑む」をモットーに、全国の海を飛び回るアングラー、渕上万莉です。
今回は猛暑に負けないぐらい熱い釣り、「マグロ狙いのキャスティング&ジギングゲーム」を紹介します!
マグロ釣りは、釣り師の憧れでありロマンです。
見た目の格好良さ、もの凄いスピードで泳ぐ強烈な引き、そして美味しさ。簡単には釣ることができないからこそ、狙いたくなる魚なのです。
釣りで狙うマグロは、大きく分けて4種類あります。
① クロマグロ
本マグロと呼ばれていて、市場では最高級の価値があります。大きい個体はなんと300キロ以上! 私はまだ釣ったことがないので、写真はありません。
② キハダマグロ黄色い背鰭が特徴で、見た目が格好良いキハダマグロ。マグロの中でも最も引きが強いと言われています。
キハダマグロ
③ メバチマグロ目が大きく、体はまんまる。小さいサイズでも非常に美味しいマグロです。
メバチマグロ
④ ビンチョウマグロ胸鰭がトンボの羽のように長いので、トンボマグロとも呼ばれています。ほかのマグロと比べると小型で味は淡白ですね。
ビンチョウマグロ
なかでも今回は、夏にキャスティング&ジギングで狙いやすい、「キハダマグロ」の釣りについて紹介します。
まず「キャスティング」とは、海面に浮くルアーを投げ、海中から食い上げてくる魚を狙う釣り方のこと。
キャスティングで使うルアー。
「ジギング」とは、海底に沈んでいく鉛やタングステンのジグを落として、上下に誘い、それを追ってくる魚を狙う釣り方のことです。
ジギングで使用するジグ。
どちらの釣り方でも、大型のマグロがきても耐えられるように、強い竿と太い糸を使います。
マグロ釣りで使用する竿と糸。
マグロ釣りを経験する前は「そんなのを使ってマグロを狙うなんて、ゴリゴリマッチョの男性だけでしょ?」と思っていました。
第一、そんな高い釣り道具は、一気に揃えられませんし……。
しかし、今は女性でも大型マグロを釣ることができるタックル(釣り道具一式)があり、タックルを揃えられなくても、レンタルサービス等でサポートしてくれる遊漁船もあります。
今年の初夏、女性限定のマグロ釣りイベントのお誘いをいただき、はるばる石垣島まで張り切って行ってきました!
私は石垣島に行くことすら初めて。しかもタックルもレンタルなので、不安とワクワクでいっぱいでした。
マグロ釣りに集まった女性アングラー。
参加者は石垣島在住の女性アングラーと、関西から遠征してきたメンバー合わせて7名。「大洋丸」さんにお世話になり、キャスティングとジギングで大型マグロを狙いました!
灼熱の太陽の下、約2時間船を走らせて人工魚礁、パヤオに到着。
キャスティングチームは、船の先端(ミヨシ)でルアーをキャストします。
海面にナブラはできていないので、船長が海中のソナーを見ながら、ベイト反応がある方向にルアーを投げる“誘い出し”で狙います。
ちなみにナブラとは、大きな魚に追われた小魚の群れが、海面にバシャバシャと跳ね上がる様子のこと。
ジギングチームは、キャスティングチームの後ろで、反応がある棚を縦に狙います。
開始早々、かわいいサイズのキハダマグロ(キメジと呼びます)が釣れました。
ジギングでは、カツオやツムブリのゲストもHIT!
早速、キハダマグロとカツオがHIT!
釣り仲間も次々と釣りあげていく。
格好良いシイラも、ルアーに反応して遊んでくれました。青い海にグリーンの魚体が映えまくります。
でっかいシイラも釣り上げました。
そして遂に、本命の大型マグロが私のルアーにHIT!
ルアーを動かしたあとしばらく止めていたら、突然水飛沫がバフっと舞い、マグロの頭が見えました。この瞬間がたまらなく興奮します。
マグロがルアーをくわえたまま一気に走り出すので、糸のテンションが抜けないようにリールを巻き続け、船に寄せていきます。
水温が高い海の魚は、馬力が凄くて、ジャーーーっと糸が止まらない!
やっと足元にマグロが寄ってきても、また走られてどんどん自分の体力も奪われていきます。
大物の予感!? マグロと格闘中。
「もう疲れてリールが巻けない」と弱音を吐きそうになりながら、耐えて耐えて海面にあげていきます。
ギラギラとシルバーに光る魚体が見えてきたと思ったら、足元でクルクル円を描きながらマグロが上がってくるので、射程距離まできたら船長が最後にギャフ(釣れた魚を針先に引っかけて取り込むための釣り具)を打って船に上げてくれました。
ギャフを打つ様子。
船の上にドーンッと上がったマグロの姿を目にすると、「ありがとう!」と感謝の気持ちでいっぱいになります。
マグロを釣った直後の様子。
手は震えて、暑さと疲れで身体はバテバテですが、毎回本当に感動します。
まだまだ慣れないのでカッコいいファイトはできませんが、達成感はひとしお。これが大物狙いの醍醐味です。
この達成感を得るために体を鍛える人もたくさんいます。逆にバラしてしまったり、釣れなかったときの悔しさも半端ないですけどね……。
釣ったマグロを膝の上に乗せて記念撮影。ルアーにはしっかりマグロの歯形が。
2日間同じメンバーで釣りを楽しみ、最後に魚と一緒に写真撮影。
船上で記念撮影。
マグロ以外にカツオが釣れたので、帰りに近くの居酒屋に持ち込み、みんなで吞みながらいただきました。
非日常的な楽しい時間をありがとうございました!
自分たちで釣ったカツオを居酒屋で調理していただいたもの。店によっては、持ち込んだ魚を調理してくれるところもあります。
もちろん、持ち帰ったマグロを食べるのも楽しみのひとつ。
ひとりでは食べきれないので家族や友達にお裾分け。みんな喜んでくれました。
ここで、マグロのおすすめ料理法も紹介します!
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