「ストーリーのあるデザイン」を創造し続ける
「作家でありサーファーであり写真家であるジョン・セヴァーソンさんと制作したオリジナルのテキスタイル・アート。ジョンは子供時代のヒーローだった。彼は1962年にサーファー・マガジンを創刊した。何十年も前、私たちはジョンと一緒にアロハシャツのデザインを創りあげたんだ」。
「10代の頃から父の工場で働き始めていた。日本から送られてくる木箱や反物を縫製テーブルに運んでいたんだ。
時には9000ヤード(8229メートル)から1万5000ヤード(1万3716メートル)の長さの生地になることもあったんだよ」。
「これは、1901年に開業された旧モアナホテルと桟橋、1927年に開業されたヤシの木に囲まれたロイヤルハワイアンホテルを描いたデザイン。その頃のワイキキを感じるヴィンテージ生地なんだ」
「そして、アパレル業界にのめり込んだのは、若い層に向けてホノルルでファッションを展開していたデイブ・ロックランド氏から受けたインスピレーションがきっかけだった。
父の会社はターゲット層が若者向けではなかったので、僕は若い層に向けてシャツを作って売らせてくれないかと父に提案し、ビジネスをスタートさせたんだ」。
初めてデールがデザインしたシャツ。コアアウトリガーカヌーの船体、パドル、そしてカヌーのセグメントをさまざまな角度から捉えたハワイアンカヌーのすべての要素が詰まっている。
「最初にビル・メイヨさんというデザイナーと一緒に作ったのがその頃私が夢中だったカヌーを素材にしたプリントのシャツ。
ハワイ大学の5階にあるハワイアンセクションに行き、古いハワイアン・セーリング・カヌーが載っている資料のページを4×5(シノゴ)カメラで撮影し、それをプリントしてトレースし、建築写真のように美しく仕上げたんだ。
直接描いたイラストのものとは一線を画すストーリーのあるデザイン。これが控えめに見積もっても2万5000枚は売れる大ヒットになったんだ。その後もストーリーのあるデザインを次々と展開し、どれもが人気だったと思う」。
著書『THE ALOHA SHIRT』は多言語に翻訳されて各国で発売された。もちろん日本版もある。
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