着られなくなった服を蘇らせて新たな人の手へ
パタゴニアはいつも革新的だ。南米沿岸部の地元の漁師から廃棄される「漁網」を回収してリサイクルしたナイロンを開発し、コア製品に採用する取り組みは社会的インパクトも大きく、後追いするブランドも出てきた。
そしていま、パタゴニアが新しく提唱しているのが「消費を減らそう」というもの。それを体現するポップアップ「Worn Wear」がパタゴニア・東京 渋谷ストアで開催されている。
「8月19日(月)まで渋谷ストアで開催している『Worn Wear』のポップアップのなかに、『リクラフテッド』というコレクションがあります。これは寿命の尽きた製品に修理を施し、リメイクして新たな命を吹き込むというもの。パタゴニアが提案する“消費を減らそう”という考え方が背景にあります」。
ポップアップ情報はこちらをチェック▶︎「新品よりもずっといい」Worn Wearポップアップ 「たとえばこれは、『トレントシェル』のフード部分だけを切り離して作ったバッグです。シェル本体が傷んでいても、フードはまだまだ使えることが多い。裏地やファスナーを付ければ、シェルの強度と撥水性が活かされた、まさに1点ものの鞄になるんです。今後10〜20年は使っていただけると思います」。
リメイクを依頼することはできないが、パタゴニア製品のリペアは各店舗で常時受け付けている。
「これは『フーディニ・エア・ジャケット』の破れた部分に同じ素材の生地を縫い付けて補強したものです。フーディニ・エアの機能はそのままに、デザイン性が上がりました。『リフラクテッド』ではこうして、新しい製品価値を生み出しているんです」。
ポップアップ期間だけでなく、全国のパタゴニア直営店では、ダメージができて使えなくなったものや着られなくなった服を回収し再利用している。
「パタゴニア製品のリペアは各店舗で受け付けていますが、『リクラフテッド』に関しては『Worn Wear』のポップアップでのみ販売しています。ぜひ、開催期間中に手にとっていただき、新しい出会いを楽しんでいただければと思います」。
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「リクラフテッド」のコレクションは、一期一会のオンリーワンばかり。ゆえに、購買欲を掻き立てられるのだが、一度立ち止まって成田さんが自らリメイクした愛用品を見返してみてほしい。
クローゼットに眠っているもの、捨てようとしているもの、実はまだ使えるものがあると思えば、自ずと必要なものだけが目に入ってくるはずだ。
「パタゴニア 東京・渋谷」 原宿のキャットストリート沿いに位置する国内最大級の旗艦店。スタッフの大半はあらゆる外遊びの達人で、彼らの経験則に基づいた的確なアドバイスやエピソードは必聴。
住所:東京都渋谷区神宮前6-16-8電話:03-5469-2100営業:11:00〜19:00定休:第3水曜日https://www.patagonia.jp