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説教は「愛情」だと気付くべし!

ドラマでは、めちゃくちゃ厳しく説教してくる上司が登場する。

私自身、若い頃、ガミガミ細かく言ってくる先輩がいた。カール北川という先輩芸人で、彼から毎日説教をくらっていた。

・モノマネのレパートリーを増やせ。引き出しは多い方がいい。

・衣装は安っぽくするな。

などなど、細かい部分を言えばキリがないが、当時、木村拓哉さんのモノマネでテレビに出て調子に乗っていた私からしたら、「いちいちうるさいなぁ。俺は木村拓哉さんのモノマネ一本でやりたいんだよ」ぐらいに思っていた。

が、しかし……

バラエティ番組のロケで、周りのモノマネ芸人がいろいろな人のモノマネでどんどんトークを繰り広げるなか、私の武器はキムタクのモノマネだけ。応戦するも、すぐにセリフやネタの弾切れになり、ついていけず……。

何十人ものモノマネで話を繋げていく周りのお笑い芸人たちを見て、「あっ、コレ、先輩が注意してくれてたヤツだ」と思った。

「お前みたいなタイプの芸人は、レパートリーを増やせ。引き出しは多い方がいい」と、注意をしてくれていた意味をやっと理解したのだ。

案の定、オンエアを観ると僕の出番は一瞬で、モノマネをたくさん披露している芸人が映りまくっていた。

反省してそのことを先輩に報告すると、「だから言ったろう。そういうのは俺も先に経験してて、同じ失敗をお前にしてほしくないから、言ってるんだよ」と。

それから私はレパートリーを増やし、オーディションで漫才師・三四郎の小宮君のモノマネを披露したところ、「キムタクなのに声小宮」というスタイルで番組に呼ばれるようになった。

先輩の説教や注意は、後輩のためを思う愛情なのである。

GOOD LUCK!!』のヒロインに扮した、ものまね界の柴咲コウ、サラマンダーゆみみ。

GOOD LUCK!!』のヒロインに扮した、ものまね界の柴咲コウ、サラマンダーゆみみ。

 今の仕事が本当に好きなら、諦めてはいけない

ドラマの終盤で木村拓哉さんは大怪我を負ってしまい、その後遺症で正常な歩行が困難になる。

このまま歩けなくなれば、パイロットを引退するしかない。

しかし、またパイロットに復帰したいという思いから、苦しいリハビリに耐えて復帰を目指す。

その真摯な姿に心を打たれた医者から、手術を提案される。手術をしたら歩けるようになる可能性はあるが、成功率は10%。失敗したら二度と歩けなくなる。

木村拓哉さんはリスクを承知の上でパイロットへの復帰を目指し、手術を受けて見事成功! もう一度、空を飛んだ姿は多くの視聴者の共感を呼んだ。

私も大好きなモノマネの仕事は、何があっても諦めずに続けていく!

70歳のお爺ちゃんになっても、ロン毛のカツラを被り「俺はキムタクだ」と言い張っていきたい!


 
最後に!!!

これだけは伝えたい。

最終話のラストシーンで描かれた、ヒロイン柴咲コウとのキスシーン。これを観た視聴者は、テレビの前で歓声を上げたであろう。

「キムタクのドラマ史上最高のキスシーン」だと。


5/5

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